山東省、新型コロナ感染拡大で一部地域を高リスクに指定
(中国)
青島発
2022年07月12日
中国・山東省では、青島市内で6月30日に2人の新型コロナウイルス感染者が確認されて以降、7月10日までに同省内で新規感染者が32人、無症状感染者が285人確認された(注1)。同省内で5月16日に新規感染者が確認されて以降、約1カ月半ぶりに感染が拡大している。
青島市衛生健康委員会によると、今回の感染拡大は、同市黄島区で輸入コールドチェーン貨物を扱う作業員の感染が発端となった(青島市衛生健康委員会6月30日)。感染者の増加を受け、山東省内では一部地域が中・高リスク地域に指定されている(注2)。7月11日時点で高リスク地域21カ所(青島市2カ所、臨沂市19カ所)、中リスク地域7カ所(青島市2カ所、臨沂市5カ所)が存在している。同市内では展示会など一部イベントの延期が発表されているほか、ジェトロ青島事務所の位置する市南区を含む市内複数地域では、感染拡大防止措置の一環として、7日から3日間連続で一斉PCR検査が実施された。また、同省南部の臨沂市では7日から10日までに累計244人の無症状感染者が確認された。
青島市は7月16日~8月8日に、地域を代表する国際的観光イベント「第32回青島国際ビール祭り」の開幕を控えている。会期中は市内の複数の場所にイベント会場が設置され、省内外から多くの来場者が見込まれる。2021年の開催時には会期中に省内で新型コロナ感染者が確認されたことを受けて、イベントは会期中に前倒しで終了となった。メイン会場の1つは、感染者が今回確認された青島市黄島区にあり、引き続き警戒態勢が続くと予想される。
(注1)輸入感染者数は含まない。
(注2)中国政府は、新型コロナウイルス感染リスクに応じて感染状況などを総合的に判断し、リスク地域を指定している。学校、ビル、道路などのほか、区内の特定地域も含まれる。
(西島和希)
(中国)
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