米バイデン大統領の国際的信頼度中央値は6割近く、シンクタンク調査
(米国、カナダ、ベルギー、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、オランダ、スペイン、スウェーデン、英国、ポーランド、ハンガリー、イスラエル、オーストラリア、日本、マレーシア、シンガポール、韓国)
米州課
2022年07月27日
米国のシンクタンクが欧州、アジアなど18カ国でジョー・バイデン大統領の国際的信頼度を調査したところ、中央値は6割近くであることが分かった。
ピュー・リサーチ・センターは7月25日、バイデン大統領の国際情勢への対応の信頼度などに関する調査結果(注1)を発表した。18カ国におけるバイデン氏の信頼度の中央値は58%だった。これは、フランスのエマニュエル・マクロン大統領の61%には及ばないが、ドイツのオラフ・ショルツ首相(58%)と同率だった。
国別でみると、ポーランド(82%)、スウェーデン(74%)、韓国(70%)、オランダ(67%)、ドイツ(64%)、日本(62%)、ベルギー(61%)、カナダ(61%)で信頼度は6割を超えた。同センターの分析では、米国への好感度が高い国でバイデン大統領への信頼度が高いという傾向を指摘している。
2021年に実施した同様の調査結果と比較すると、2022年に多くの国でバイデン大統領の信頼度が低下する結果となったが、特にイタリア(30ポイント減)、ギリシャ(26ポイント減)、スペイン(25ポイント減)、シンガポール(22ポイント減)、フランス(21ポイント減)などで下落幅が大きかった。
2021年のアフガニスタンからの米軍撤退については、「正しい」とする割合が52%と過半だったが、撤退の過程については「うまくいかなかった」とする割合が56%と厳しい判断を下された。
ちなみに、同センターが7月18日に発表した調査結果(注1)によれば、同様に18カ国におけるカマラ・ハリス副大統領への信頼度の中央値は55%だった。信頼度が高い国は、スウェーデン(77%)、オランダ(69%)、ポーランド(68%)などだった。
なお、米国でのバイデン氏の支持率は、7月にエマーソン大学が実施した世論調査(注2)では40%と低迷している。他の世論調査では、4割を大きく下回る結果(2022年7月21日記事参照)もみられた。
(注1)実施時期は、2月14日~6月3日。対象者は、カナダ、ベルギー、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、オランダ、スペイン、スウェーデン、英国、ハンガリー、ポーランド、イスラエル、オーストラリア、マレーシア、シンガポール、韓国、日本の成人2万944人。
(注2)実施時期は、7月19~20日。対象者は、全米の登録有権者1,078人。
(松岡智恵子)
(米国、カナダ、ベルギー、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、オランダ、スペイン、スウェーデン、英国、ポーランド、ハンガリー、イスラエル、オーストラリア、日本、マレーシア、シンガポール、韓国)
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