中銀が0.50ポイント追加利上げ、政策金利は1.35%に

(オーストラリア)

アジア大洋州課

2022年07月13日

オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は75日、政策金利を0.50ポイント引き上げ、1.35%とすることを決定した。20225月から3カ月連続の利上げで、政策金利は新型コロナウイルス感染拡大前の1.25%(20196月)を超えた(2022年6月8日記事参照)。

RBAのフィリップ・ロウ総裁は声明で「オーストラリアのインフレ率は高いが、多くの国ほど高くはない。インフレ率上昇の大部分は世界的な要因によるものだが、国内要因も影響を与えている。需要の高さや労働市場の逼迫、一部部門の生産能力の制約が価格上昇をもたらしている」と指摘した。インフレ率のさらなる上昇が見込まれるものの、2023年には目標範囲(23%)に向かって低下するとの見通しを前会合に引き続いて示した。

ロウ総裁は「経済の回復力とインフレの高さは、パンデミックの影響からオーストラリアの経済を守るために実施した特別な支援策がもはや必要ないことを示している。理事会は今後数カ月にわたって、オーストラリアの金融状況を正常化するプロセスでさらなる措置を行うつもりだ」と述べた。「オーストラリアのインフレ率を目標に戻すため、必要なことを行う」とも述べ、今後の利上げを示唆した。

(糸川更恵)

(オーストラリア)

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