バイデン米政権、オミクロン株新派生型「BA.5」向けの戦略を発表

(米国)

ニューヨーク発

2022年07月14日

米国のバイデン政権は712日、現在、米国の新型コロナウイルスの感染者の80%がオミクロン株新派生型のBA.4またはBA.5であることを受け、特に感染者の多いBA.5を克服するための戦略を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

内容は、(1)人々がワクチン接種(12回目)および追加の接種を受けやすいようにする、(2)新型コロナウイルス感染の治療へのアクセスを容易にし、医療機関と患者における認知度を向上させる、(3)自宅での実施を含む無料の新型コロナウイルス感染検査を、幅広い範囲で利用可能にする、(4)無料で良質のマスクを広範囲で入手可能にし、どのような場面で着用すべきかの明確な推奨内容が伝わりやすくする、(5)免疫疾病のある人を守ることを優先させる、(6)全ての建物の所有者に対し、換気を改善するよう促す、(7)保健福祉省のポータルサイト「COVID.gov外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」において、新型コロナウイルス対策の最新情報を提供し、人々を支援する、となっている。

また、「BA.5型は、(ワクチンによる免疫作用や)感染履歴のある人の持つ免疫をすり抜ける能力が高まってきており、これから数週間で感染拡大が増加する可能性がある」とし、「ワクチン接種を重ねている人が少なく、ワクチンによる免疫獲得が十分でないことが警告されている地域ほど、特に感染拡大の可能性が高まる」と注意喚起した。

米国食品医薬品局(FDA)は630日、ワクチンメーカーに対し、オミクロン株新派生型「BA.4」と「BA.5」に有効な改良ワクチンを開発し、今秋までに利用できるようにするよう要請している(2022年7月1日記事参照)。

(吉田奈津絵)

(米国)

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