山東省、大型経済イベント通じて外資誘致を推進

(中国)

青島発

2022年07月05日

中国商務部と山東省政府が共催する第3回「グローバルリーダーズ青島サミット」が6月19日から21日にかけて、山東省青島市で開催された。初日の開幕式には王勇国務委員や周乃翔省長、「フォーチュン・グローバル500」にランクインする企業186社や、各分野290社の有力企業、国際機関・団体の代表者、専門家・学者、政府要人など5,600人超がオンラインまたはオフラインで参加した。

20、21日には「多国籍企業と中国」をメインテーマとして、アフターコロナ時代のグローバル産業チェーンとサプライチェーンの再構築、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の発効と推進、経済・社会発展のイノベーション能力強化における多国籍企業の役割、黄河流域の生態保護と質の高い発展、経済社会のグリーン低炭素への転換、知的財産権保護とビジネス環境の最適化などさまざまなテーマに関する座談会や分科会、企業説明会などのイベントが行われた。これらのイベントでは、計99件の重点外資プロジェクトが調印され、投資総額は156億ドル、外資契約額は53億1,000万ドルに上った。投資分野はハイエンドな設備、化学工業、新エネルギー・新材料、次世代情報技術、現代金融・海洋・高能率農業・サービスなど多岐にわたる。このうち製造業のプロジェクトは66件で、全体の66.7%を占めた。主な投資元は韓国、日本、米国、英国、シンガポール、香港で、日本や韓国とのプロジェクトは19件、欧米とのプロジェクトは23件だった。

山東省で精力的に開催されるこうした大型ビジネスイベントは、同省の知名度向上や外国企業の投資を後押しする役割を果たしている。2021年の外国企業による同省への投資実行額は前年比21.9%増の215億2,000万ドルに上った。また、同省商務庁によると、2022年1~5月期も前年同期比8.7%増の90億4,000万ドル、うち製造業は79.7%増の36億ドルだった。日本と韓国からの投資実行額は2.7倍の14億1,000万ドルとなっている。

(董玥涵)

(中国)

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