江蘇省、電力負荷が過去最高を更新

(中国)

上海発

2022年07月14日

中国・江蘇省では712日に、電力負荷が12,600万キロワット(㎾)となり、2021714日の12,042万㎾を更新して過去最高となった。気温が高い日は続く見込みで、省内の電力負荷は高止まりしており、電力需給は逼迫した状態となっている。

江蘇省の呉政隆書記は713日、国家電網江蘇省電力を訪問し、電力供給の状況やピークを迎える夏場の作業状況、発電所の石炭備蓄の状況などについて報告を受けた。呉書記は、2022年は第20回共産党大会開催の年で、電力供給をしっかり確保する責任は重大かつ意義が大きいと指摘した。特に現在、高温の日が何日も続いており、江蘇省の電力負荷は断続的に高い状態にある。また、社会全体の電力使用量、工業用電力量は急速に増加しており、これは経済の回復の加速を反映したものだが、ピークを迎える夏場の作業にも重大な試練をもたらしていると述べた。

また呉書記は、ピーク時の電力供給不足に対応するには、供給側だけでなく需要側の管理も正確かつ効率的に強化しなければならないと述べた。新型電力負荷管理システムを十分に利用し、都市部と農村部の住民、農業、重要な公共事業、公益性サービスなどの分野の電力需要を優先的に保障し、企業の非生産部分、補助生産部分の負荷を優先的に調整し、需要管理、ピークシフト・ピークカットの方法などを確実に実行し、産業のサプライチェーンの安全と安定を促進しなければならないとした。

華東地域では7月以降、最高気温が40度を超える日もあり、例年より暑い夏となっている。安徽省合肥市でも1日当たり電力使用量が過去最高に迫るなど、各地で電力需要が大きくなっている(2022年7月8日記事参照)。

(高橋大輔)

(中国)

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