パンアメリカン保健機関、米州大陸の「BA.4」「BA.5」感染拡大を警戒

(ブラジル、アルゼンチン、米国、中南米)

サンパウロ発

2022年07月26日

世界保健機関(WHO)の下部機関である汎米(はんべい:パンアメリカン)保健機関(PAHO)は713日、既に米国で流行している新型コロナウイルスのオミクロン株の新派生型「BA.4」や「BA.5」について、米州大陸全体でも流行する見通しであることを公式サイトで発表した。また、南米や中米で新型コロナウイルス感染者数が増加傾向にあることに触れ、中南米・カリブ地域にも流行する兆しがあると述べた。特に「BA.5」は今後数週間で中南米・カリブ地域で主流になるとの見解を示し、外国旅行へ出かける動きが再開する中、マスク着用やソーシャルディスタンス確保などの重要性を各国に呼び掛けた。

ブラジルでは、保健省傘下のオズワルドクルス財団が77日、今後「BA.4」や「BA.5」が「懸念される変異株(Variants of ConcernVOC)」に分類される可能性があると警告している(2022年7月20日記事参照)。

またPAHO13日、中南米・カリブ地域でアルゼンチンのバイオ医薬品企業シネルジウム・ビオテックとブラジルのオズワルドクルス財団に属するビオ・マンギーニョス免疫生物学研究所がWHOのネットワークを活用しながら、メッセンジャーRNAmRNA)ワクチンのさらなる研究開発に尽力していると説明した。

(古木勇生)

(ブラジル、アルゼンチン、米国、中南米)

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