ケジャベコ銅鉱山プロジェクトで初のテスト生産を開始

(ペルー)

リマ発

2022年07月13日

三菱商事とアングロアメリカン(AA)は712日、両社が共同で2018年から開発を進めてきた、ペルー南部モケグア州にあるケジャベコ銅鉱山の鉱石処理プラントのテスト生産を開始した、とそれぞれのホームページで発表した(2018年6月27日記事参照)。今後はペルー政府当局のライセンス発給などを経て、本格的な生産活動に入るとしている。

AA側の開発を主導したトム・マッキュリー氏は「今回の初の銅鉱生産は全体予算と工期に沿った重要な目標達成だ。さらに(新型コロナウイルスによる)2年にわたるパンデミックによる影響にもかかわらず、今回の目標を達成できたのはわれわれの社員、地元住民、モケグア州政府ならびにペルー政府関係者に対する確固たるコミットメントのあらわれだ」とコメントした。また、ペルーAAのアドルフォ・ヘーレン最高経営責任者(CEO)は「ケジャベコ計画はペルー全体、特にモケグア州に裨益する計画だ。本計画により、ペルー全体の銅生産は約10%増加するうえ、2,500もの直接雇用のほか持続的な利益をもたらすだろう」としている。

同計画における三菱商事側の持ち分生産量は現在、年間20万トン超で本邦最大規模を誇っているが、今後、本格的に生産活動が立ち上がれば32万~37万トン程度になる見込みとしている。また、同鉱山操業に使用する電力は100%再生可能エネルギー由来にするとしており、環境対策にも注力しているという。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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