サバンナ港の貨物取扱量が過去最高を記録、西海岸からの迂回で船舶増加

(米国)

アトランタ発

2022年07月29日

米国ジョージア州港湾局の発表によると、サバンナ港の2022年度(20217月~20226月)のコンテナ取扱量が前年比8.1%増加し、過去最高となる5763,713TEU20フィートコンテナ換算)を記録した。直近の20224月から6月にかけては、いずれも当該月の月間コンテナ取扱量の過去最高記録を更新した。

サバンナ港の貨物取扱量は、ロサンゼルス港、ロングビーチ港、ニューヨーク・ニュージャージー港に次ぐ全米4位。2021年(1月~12月)の取扱量は5年前の2016年に比べ54%増と、ここ数年も着実に成長してきた。貨物量の継続的な増加を踏まえ、取扱量拡大に向けたインフラ整備も進めており、大型船舶の寄港を想定した水深の増深工事が20223月に完了した(2022年4月8日記事参照)。

最近の取扱量が顕著に増加している理由について、州港湾局は、サバンナ港本来の成長に加え、西海岸港湾での労使交渉の不透明さや鉄道向けコンテナの滞留問題などにより、サバンナ港への寄港が大幅に増加している点を挙げている。同港では現在、24時間態勢での荷役作業や、ターミナルのスペース確保のための新たなコンテナ保管場所の開設、1割強の人員増強によって、高まる需要に対応しているが、西海岸から迂回(うかい)してきた船舶の増加などで混雑に見舞われつつある。728日(現地時間)現在、停泊待ちで滞留している船舶は約40隻に上っている。グリフ・リンチ・ジョージア港湾局長は「より多くの、より大きな船舶が寄港し、船は積荷で満杯だ」と語り、過去に前例のない需要の大きさだと現在の状況を説明している。

なお、サバンナ港に滞留している船舶の数や入港・出港予想日時は、ジョージア州港湾局のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから確認できる。

(高橋卓也)

(米国)

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