米ニューヨークで「ごはんフェス」開催、日本米の魅力を米国へ

(米国、日本)

ニューヨーク発

2022年07月21日

米国ニューヨークで716日、「ごはんフェス×Japan Fes」が開催された。2011年に始まったJapan Fesは年間12回開催され、来場者数は年間15万人に上る全米最大の日本食ストリートフェスティバルだ。今回は在ニューヨーク日本総領事館やジェトロ・ニューヨーク事務所を事務局として、現地の日本食品関連事業者や日本食レストラン事業者などと連携する農産品輸出支援プラットフォーム(2022428日記事参照)の取り組みとして、Japan Fesの区画の一部を使った特別イベント「ごはんフェス」を併催した。

写真 ごはんフェスのフライヤー(Japan Fes提供)

ごはんフェスのフライヤー(Japan Fes提供)

ごはんフェスでは、屋台6店舗が設置され、おにぎりや野菜ずし、和食弁当、和牛丼、チャーシュー丼といった、日本産米を使用した日本食を提供するとともに、食品eコマースサイトと連動したパックごはん試食コーナーや、餅つき大会、おにぎり体験などのステージイベントを通じ、日本産米に焦点を当てた日本食の普及を図った。

写真 餅つき大会の様子(ジェトロ撮影)

餅つき大会の様子(ジェトロ撮影)

写真 おにぎり体験の様子(ジェトロ撮影)

おにぎり体験の様子(ジェトロ撮影)

当日は約15,000人の来場者が日本産米を楽しんだ。来場者から日本産米について「もっちりしていてかみ応えがある」「雑味がなくシンプルなので、おかずに合う」「米国産米と比較して味がよく、のどごしも良い」などと好評だった。また「日本食をよく食べる」との声も多く、好みの日本食として、すし、おにぎり、うどん、そば、焼きそば、たこ焼き、カツなどが挙がった。おにぎり体験の参加者からは「初めておにぎりを作ったが、手軽に作れて、手軽に食べられるのがいい。機会があればまた作ってみたい」との好感触を得られた。屋台で販売されたおにぎりが完売するなど、日本産米をはじめとした日本食は大好評だった。

他方、屋台の出店者からは以下のような声が聞かれ、ごはんフェスに大きな手応えを感じていたようだ。

  • 予想以上の売れ行きだった。
  • 消費の下地を築いていくためには、ごはんフェスのように、まず日本産米や日本食を食べてもらうことが大事。
  • 興味を持ってくれる人が多く、日本産米を普及させる非常に大きな機会だった。
  • (まだ恩恵にあずかっている感覚はないものの)カリフォルニア産米の生産量が減少し、価格の高騰など、日本産米の普及への追い風もある中、プロモーションは有意義だと感じた。
  • ステージ前に屋台を配置したことで、ステージイベント(おにぎり体験)直後におにぎりを買い求める大勢の人が集まるなど、イベントの構成が秀逸だった。
  • 日本食の外食業界も協力するので、ごはんフェスのようなイベントは継続的に開催してほしい。

日本産の米や農産品の輸出拡大に向けた取り組みの1つとして、今回のような消費者向けイベントを通じ、長期的な視点から消費の下地や基盤を構築していくことが重要だと思われる。

写真 大勢の来場者でにぎわう会場(ジェトロ撮影)

大勢の来場者でにぎわう会場(ジェトロ撮影)

写真 森美樹夫・駐ニューヨーク日本総領事・大使(右)、河本健一ジェトロ・ニューヨーク事務所長(左)のあいさつ(ジェトロ撮影)

森美樹夫・駐ニューヨーク日本総領事・大使(右)、河本健一ジェトロ・ニューヨーク事務所長(左)のあいさつ(ジェトロ撮影)

(岡田卓也)

(米国、日本)

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