米民間6団体、先進運転支援システムの関連用語標準化を提唱

(米国)

ニューヨーク発

2022年07月28日

米国の消費者団体と自動車関連機関などからなる「混乱を解消する連合(Clearing the Confusion Coalition)」は726日、先進運転支援システム(ADAS)の性能や機能を説明する際の混乱を避けるため、関連する一連の呼び名を標準化した「標準用語PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を策定し、自動車メーカーや規制当局、メディアなどでの迅速な採用を求めるリリースを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。混乱を解消する連合はこの中で、現在販売される新車の多くが一定水準のADASを装備する一方、「メーカーによって使われる用語が大きく異なっていることから、消費者が機能を理解しづらい状況」にあると分析。ADAS機能は交通事故を減らし、毎年数千人の命を救う機能だとし、的確な用語を定着させることで安全機能搭載車の普及拡大を目指している。

混乱を解消する連合には、全米自動車協会(AAA)や、モビリティー専門家が構成する非営利団体のSAEインターナショナル、米市場調査会社のJDパワーのほか、消費者団体のコンシューマーレポートや安全擁護団体の全米安全評議会(NSC)、自動運転車関連の教育を目的とするPAVEといった非営利団体が参加した。同連合は2019年に同様の取り組みを開始し、今回は運輸省によって承認された用語を更新した。「衝突警告」「衝突介入」「運転制御支援」「駐車支援」「ドライバーモニタリング」「その他運転支援」の6システムに関し、合計23の用語がそれぞれの機能を反映させるかたちで定められた。

同連合はリリースの中で、「これらの用語は、車両の仕様表示や取扱説明書、その他の販売関連資料で、消費者が一貫性と透明性のある情報を入手しやすくするためのものだ」と述べている。

(大原典子)

(米国)

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