韓国政府、中国、タイ、インドネシア産ポリアミドフィルムにAD課税の予備判定

韓国の産業通商資源部貿易委員会は7月22日、中国、タイおよびインドネシア産ポリアミドフィルムに対するアンチダンピング（AD）調査の結果、ダンピングの事実および国内産業の被害を推定する十分な証拠があるとの予備判断を下し、企画財政部に5.08％～46.71％の暫定AD賦課を建議すると発表した。概要は以下のとおり。

1.申請者：ジェイケイマテリアルズ

2.調査対象企業：（中国）Dezhou Donghong Film Making Science & TechnologyおよびHyosung Chemical Fiber Jiaxing、（タイ）A. J. Plast Public、（インドネシア）PT. KOLON INA

3.審査対象品目：ポリアミドフィルム（Biaxially Oriented Polyamide Film）（注1）

4.分類（HSK）：3920.92.0000

5.暫定ADの賦課水準：

（1）中国

• Dezhou Donghong Film Making Science ＆ Technologyとその関連会社：5.18％
• Hyosung Chemical Fiber Jiaxingとその関連会社：5.08％
• その他供給者：5.12％

（2）タイ

• A. J. Plast Publicとその関連会社：24.81％
• その他供給者：24.81％

（3）インドネシア

• PT. KOLON INA：46.71％（注2）
• その他供給者：46.71％

今後、企画財政部は、今回の予備調査の結果を接受した日から1カ月以内に暫定AD関税賦課を決定する。その後は、公聴会を経て12月に最終判定する予定。

（注1）延伸加工された厚さ25マイクロメートル以下のポリアミドフィルム。金属などに蒸着し、別のフィルムなどに付着させた製品は除く。包装素材や二次電池の電解質セパレーターなどに使用。

（注2）インドネシアの供給者がAD調査に応じなかったことにより、関係法令に基づき暫定ADの賦課水準を算定。

（当間正明）