河南省と重慶市を結ぶ鄭渝高速鉄道が全線開通

(中国)

武漢発

2022年06月28日

中国で、重慶市、湖北省、河南省鄭州市を結ぶ鄭渝高速鉄道が6月20日に全線開通した。鄭渝高速鉄道は、重慶市の重慶北駅と河南省の鄭州東駅間の全長1,068キロを4時間23分で結ぶ。2016年11月28日に重慶市内の重慶北駅と万州北駅を結ぶ区間が、2019年12月1日には湖北省の襄陽東駅と河南省の鄭州東駅を結ぶ区間がそれぞれ開通していた。今回、万州北駅と襄陽東駅を結ぶ区間が開通したことで、全線がつながった。

同鉄道の開通により、各都市間を結ぶ鉄道での所要時間が短縮された。例えば、北京西駅と重慶北駅は従来の11時間10分から6時間46分に4時間24分短縮された。

同鉄道は、2016年7月に国家発展改革委員会などが発表した「中長期鉄道網規画外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」の中で言及されている高速鉄道網計画「八縦八横(注)」の重要な一部とされている。

同鉄道の完成により、華中地域と西南地域の鉄道網のさらなる整備や、それに伴う沿線部住民の移動利便性の大幅向上、観光資源開発および産業発展を促し、貨物輸送能力が向上し、物流がさらに発展することが期待されている。

中国国家鉄路集団は6月15日、6月20日午前0時から中国全土の高速鉄道ダイヤを改正すると発表した。その際、6月16日に開通した新疆ウイグル自治区のホータン市とチャルクリク県を結ぶ和若鉄道や、6月20日に開通した山東省済南市と鄭州市を結ぶ済鄭高速鉄道の濮陽東駅(河南省)・鄭州東駅区間とともに、鄭渝高速鉄道の輸送能力を最大限に発揮させ、地域経済・社会の発展の強力な支えとするとした。

(注)「八縦八横」は、中国全土の高速鉄道網構築における構想。「八縦」は南北に走る8本の鉄道路線、「八横」は東西に走る8本の鉄道路線を指す。

(楢橋広基)

(中国)

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