ジェトロ、アルゼンチンで清酒のプロモーションイベント開催

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2022年06月10日

アルゼンチン国家統計センサス局によると、2022年4月の日本からの清酒(注1)輸入量は5,179リットルで、4月単月だけで2021年通年の輸入量(3,608リットル)を上回った(添付資料図1参照)。

ブエノスアイレス市では2021年9月、屋外でのマスク着用義務が解除されるなど、新型コロナウイルス感染拡大に係る行動制限措置が大幅に緩和されたが、時期を同じくして、市内では日本食レストランの新規開店や新装開店が相次いだ。

こうした状況を踏まえ、ジェトロは2022年3月、ブエノスアイレス市内で飲食店関係者を対象に、清酒のプロモーションイベントを開催した。参加したのは客単価が高めの飲食店が中心。市内で人気の日本食レストランは客単価の高い「おまかせ」スタイルで料理を提供する店舗が多い。

プロモーションイベントに参加した飲食店関係者を対象に4銘柄の清酒の試飲を行い、好みや使い方を尋ねたところ、最も気に入った銘柄との回答が多かったのは、「白鶴酒造の淡雪スパークリング(発泡清酒)」だった。(添付資料図2、3参照、注2)。シャンパンに似ており、低度数帯がワインにも慣れ親しんでいるアルゼンチン人にも飲みやすかったことが背景にあるとみられる。清酒をカクテルベースに使いたいとの回答も多かった。

現在、主な清酒のインポーターはKOMETO、IFISA、TOA Shojiの3社だ。こうしたインポーターによると、上記のような1人当たり単価の高い飲食店から清酒の引き合いは多い。しかし、アルゼンチンでは債務問題を背景とした外貨不足によって輸入代金の支払いが難しいため、インポーターとしては欠品を避けるべく、安定的な在庫の確保が課題となっているという。

写真 ブエノスアイレス市内で開催した清酒のプロモーションイベントの様子(ガストロ・ハポ提供)

ブエノスアイレス市内で開催した清酒のプロモーションイベントの様子(ガストロ・ハポ提供)

また、インポーターによると、清酒は主として客単価が高めの日本食レストランで消費されているが、アルゼンチンでは普及期にあるため、国内で流通している銘柄は日本では価格が低めのものが中心だ。とはいえ、高額な輸送費と高額な関税、国内税などにより、現地通貨ペソ建ての小売価格は高額になる。ブエノスアイレス市内のアジア食材販売店での清酒の小売価格は添付資料表のとおり。ペソ建ての価格を公式為替レート1ドル=126ペソ(6月3日時点)で換算するとかなり高く感じる。しかし、非公式為替レート1ドル202ペソ(同日時点)で換算すると、手元にドルがある消費者には手が届く商品もある。なお、米国産の清酒も流通しており、日本からの清酒よりも安価に販売されている。

アルゼンチンの清酒市場はまだ小さいが、経済情勢が好転すれば急拡大する可能性を秘めている。

(注1)NCMコードは22060090。NCMコードはメルコスール共通関税番号で上6桁はHSコードと同じ

(注2)回答者の半数は日系人、残りの半数は非日系人。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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