武漢市内でPCR検査陰性証明書の有効期限を120時間に延長

(中国)

武漢発

2022年06月29日

中国の武漢市防疫指揮部は6月20日、学校や企業などの公共の場所や公共交通機関を利用する際、新型コロナウイルスPCR検査の5日(120時間)以内の陰性証明書もしくはPCR検査サンプル採取証明書(以下、陰性証明)を提示する必要があるとした。これにより、5月3日以降72時間だった陰性証明の有効期限が120時間まで延長された。

陰性証明の提示は4月11日、武漢市内の地下鉄や公共バスを皮切りに、市内の至る所で求められるようになった(2022年4月13日記事参照)。当時、陰性証明の有効期限は48時間だったが、市内の感染状況が落ち着いていることなどから、5月3日には72時間、6月20日には120時間と段階的に緩和された。

ただし、湖北省外から武漢市を訪問する際は、従来どおり48時間以内のPCR検査陰性証明書の提示と「三天両検」(到着1日目に1回、到着3日目に1回、合計2回PCR検査を行うこと)が必要なので、注意が必要だ(2022年6月9日記事参照)。

湖北省でも新型コロナ関連規制の緩和進む

陰性証明の有効期限以外でも、新型コロナウイルス関連規制は緩和される傾向にある。

例えば、外国から湖北省への入国時の行動制限について、湖北省と武漢市当局に確認したところ、6月初旬からは、直行便で湖北省に入国する場合、隔離期間は合計14日間(集中隔離7日間と自宅隔離7日間)の運用に切り替わったという(注)。外国から大連市、青島市、上海市、広州市など他都市を経由して湖北省に来訪する場合は、入国都市で14日間の集中隔離を行えば、湖北省での隔離措置など行動制限を受けずによい運用となっている。

ただし、外国からの来訪時の隔離措置は社区の意向や感染状況などにより変化する可能性があり、社区に確認するなど常に最新情報を得る必要がある。

(注)従来は、外国から直行便で湖北省へ入国する場合、集中隔離21日間〔14日間(国の規定)+7日間(湖北省の規定)〕、自宅隔離7日間、健康観察14日間となる。外国から他都市を経由して湖北省に来訪する場合は、入国地で14日間(国の規定)に加え、湖北省に入ってから集中隔離7日間(湖北省の規定)、自宅隔離7日間、健康観察14日間が課されていた(2022年1月18日付地域・分析レポート参照)。

(楢橋広基)

(中国)

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