カナダ政府、国内渡航と出国者に対するワクチン接種義務撤廃も、入国者のワクチン接種要件は継続

(カナダ)

トロント発

2022年06月16日

カナダ政府は6月14日、国内および国外に向かう渡航者、連邦政府が規制する輸送部門や政府職員に対する新型コロナウイルスワクチン接種義務を6月20日付で撤廃する一方、入国者のワクチン接種要件は継続することを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

カナダ政府は、国内の公衆衛生状況に改善がみられることから、ワクチンの接種義務を6月20日付で撤廃する。他方、入国者に対する国境でのワクチン接種要件については、新型コロナウイルスが変異を続けながらカナダや世界で引き続き流行しており、他国のワクチン接種率やウイルス対策が大きく異なることを考慮して継続する。カナダ政府は声明文の中で、「ワクチン接種の要件を継続することで、海外からの渡航者によるカナダの医療制度への潜在的な負荷が軽減され、今後の変異株に対する追加の防御策として機能するだろう」と説明した。併せて、連邦政府の規制対象である飛行機や列車での移動については、飲食などの短時間を除いて、引き続きマスク着用を義務付けるとした。

カナダ政府は2021年10月30日付で、連邦政府の規制対象である航空、長距離鉄道および海上輸送部門の従業員、カナダ発の航空便や長距離鉄道、旅客船の利用者、ならびに連邦政府職員に対するワクチンの完全接種を義務付けた(2021年10月7日記事参照)。その後、2022年4月1日にワクチン接種完了者に対する入国前の検査義務が撤廃され(2022年4月27日記事参照)、同25日には、渡航時に必要だった自己隔離計画の提出や入国後14日間のマスク着用義務などの国境措置が緩和されていた(2022年4月25日記事参照)。カナダ公衆衛生庁の6月3日付の発表によれば、入院患者数は全国的に高い水準にあるものの、新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向にあるという。ドミニク・ルブラン政府間関係相は会見で、「状況が悪化した場合は、カナダ国民を守るために必要な措置を復活させる用意がある」と述べ、今後の方針を説明した。

また、トロント大学生体医工学・免疫学部のオマール・カーン教授は、ファイザーとモデルナの両社がオミクロン変異株とその亜種を標的とした改良型ワクチンの後期臨床試験を行っていることに関し、「(ワクチン接種義務撤廃に関して)どのような決定がなされるにせよ、これら改良型ワクチンの当局への許認可手続きが終了すれば、決定が再考される可能性が高いのではないか」とコメントしている(グローバル・ニュース6月14日)。

(飯田洋子)

(カナダ)

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