水力発電所建設で中央アジア2カ国が協力

(タジキスタン、ウズベキスタン)

タシケント発

2022年06月17日

タジキスタンのエモマリ・ラフモン大統領は6月7日、同国の首都ドゥシャンベで開催された国際会議「持続可能な開発のための水2018-2028」に出席し、タジキスタン政府はウズベキスタン政府と共同で2つの水力発電所を建設する事業を開始したと発表した(タジキスタン大統領府ウェブサイト6月7日付)。

建設される水力発電所はいずれも、タジキスタンのザラフシャン川水系にあるヤワン水力発電所〔発電容量140メガワット(MW)〕とファンダリヤ水力発電所(発電容量135MW)。ラフモン大統領はウズベキスタンを公式訪問中の6月2日、同国のシャフカト・ミルジヨエフ大統領とともにヤワン水力発電所の起工式にリモートで出席している(ウズベキスタン大統領ウェブサイト6月2日付)。同発電所の建設後に、ファンダリヤ水力発電所の建設が予定されている(「uza.uz」6月8日)。

発電所建設のため、タジキスタン、ウズベキスタン両国で合弁会社タウズ・ハイドロを設立した。国際金融機関などから建設資金を調達する。両発電所の電力は、等分して両国に送られる予定(「uza.uz」6月8日)。アジア開発銀行や欧州復興開発銀行などの国際金融機関が融資に関心を示している(ウズベキスタン大統領府ウェブサイト6月2日付)。

また、タジキスタン、ウズベキスタン両政府は6月2日、タジキスタン政府が建設中のログン水力発電所(一部稼働中)で発電した電力を夏季にウズベキスタンへ輸出する覚書に調印した。電力供給量と料金は、2022年内に締結される契約に基づいて決定される見込み(「Gazeta.uz」6月2日)。

写真 ザラフシャン川(タジキスタン・アイニ地区、2022年5月にジェトロ撮影)

ザラフシャン川(タジキスタン・アイニ地区、2022年5月にジェトロ撮影)

(ウラジミル・スタノフォフ)

(タジキスタン、ウズベキスタン)

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