政府が99品目の輸入関税を引き上げ

(サウジアラビア)

リヤド発

2022年06月15日

サウジアラビア政府は6月12日、国内生産や国内産業の保護・奨励を理由に、ヤギなどの家畜、生鮮野菜、水産物、工業原料品など99品目の輸入関税を引き上げた。官報(6月10日付)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが伝えた。

一部品目での輸入関税引き上げは、2020年6月20日から施行されていたが(2020年6月22日記事参照)、今次の引き上げでは、前回のリストに新たな品目が追加された。税率は、WTOの譲許税率を超えない範囲での引き上げとなった。

主な対象品目は以下のとおり。かっこ内は順に(1)HSコード、(2)改定後の関税率、(3)2020年の最大輸入相手国。

  • 冷凍エビ〔03061600、6%、アラブ首長国連邦(UAE)〕
  • トマト(07020000、15%、ヨルダン)
  • タマネギ(07031011、15%、エジプト)
  • 淡水白身魚(パンガシウスなど)(03032400、6%、マレーシア)
  • リン酸(28092010、5.5%、ヨルダン)
  • 塩化カルシウム(28272000、5.5%、中国)
  • エチレン酢酸ビニルコポリマー(39013000、6.5%、米国)(注)
  • セントラルエアコン(84158320、15%、UAE)(注)

有機化学品などの工業原料品の税率は、従来の5%から5.5%の微増にとどまった。しかし、これまで無関税だった家畜や生鮮野菜は、今回の決定により家畜が最大で7%、生鮮野菜は最大で15%と大きく増加した。農業分野では周辺アラブ諸国、工業原料は中国や米国が主な調達元となっている。

99品目の詳細は官報を参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

(注)今回の対象品目のうち、輸入元に日本も含まれている製品。

(柴田美穂)

(サウジアラビア)

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