第1四半期のGDP成長率は前期比マイナス0.2%

(ニュージーランド)

シドニー発

2022年06月17日

ニュージーランド統計局は6月16日、2022年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率が前期比マイナス0.2%だったと発表した。新型コロナウイルスのオミクロン型変異株の感染拡大による経済活動への影響のほか、輸出が前月から14.3%減少したことなどが影響した。前年同期比では1.2%だった。

産業別にみると、鉱業(前期比8.9%減)が大きく落ち込んだほか、輸送・倉庫業(2.7%減)、小売り・宿泊業(1.9%減)、製造業(1.4%減)、金融・保険(1.2%減)、情報メディア・通信(1.1%減)なども減少した(添付資料表参照)。一方、教育・訓練(5.4%増)が大きく伸びたほか、建設業(1.7%増)、卸売業(1.5%増)、芸術・余暇その他(1.4%増)などが増加した。

グラント・ロバートソン財務相は「2022年3月までの1年間の平均成長率は5.1%と力強く、国内経済は回復力があるものの、多くの国民が物価上昇に苦しんでいることを認識している」と述べた。同国政府は2022/2023年度(2022年7月~2023年6月)予算案で、燃料税と道路利用税の軽減措置や公共交通機関の運賃半額期間を延長するほか、低中所得者に対して一時金を支給するなど、生活費負担軽減策を打ち出している(2022年5月26日記事参照)。

(住裕美)

(ニュージーランド)

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