米小売り3団体、バイデン政権に西海岸港湾の労使交渉への関与を再要請

(米国)

ロサンゼルス発

2022年06月10日

米国西海岸の港湾で太平洋海事協会(PMA)と国際港湾倉庫労働者組合(ILWU)の労働協約の失効が7月1日に迫る中、小売産業指導者協会(RILA)と米国アパレル・履物協会(AAFA)、旅行用品協会(TGA)の3団体は6月8日、バイデン大統領とハリス副大統領に書簡外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを送り、労使交渉への早期の関与を要請した。米国の業界団体は労使交渉が始まった2022年3月にも同様の書簡を送っている。その際もこの3団体は名を連ねており(2022年3月7日記事参照)、あらためてバイデン政権の関与を促したかたちだ。

労使交渉は5月10日に開始されたが進展はなく、ILWUが6月1日までの交渉中断を打ち出していた(2022年5月26日記事参照)。

書簡ではこうした経緯に触れ、「現在、協議は再開されてはいるが、契約満了まで1カ月を切っており、両当事者が交渉テーブルに着かず、現在の交渉が合意に向けて有意義な進展を見せなければ、結果的にサプライチェーンの課題を悪化させることになる。これは、米国の経済や輸出入業者、何千万人もの労働者、何億人もの消費者に不利益をもたらす」と指摘している。その上で「われわれは、サプライチェーンの混乱を軽減しようとする政権の関心を高く評価し、政権が(労使交渉に)継続的に関与し、早急に行動することを求める」と述べ、バイデン政権の早急な対応を促している。

労使交渉をめぐる最近の動きとして、バイデン政権は、港湾・サプライチェーン担当の新たな特使として元陸軍大将で米国輸送軍司令官のスティーブン・ライオンズ氏を任命している(2022年6月7日記事参照)。中間選挙を11月に控えるバイデン政権にとって、労使交渉が難航してサプライチェーンの混乱にさらなる拍車をかける展開は何としても避けたい事態であり、労使交渉の行方とバイデン政権の対応が注目される。

(永田光)

(米国)

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