米ペンシルベニア州上院予備選、共和党候補はトランプ前大統領支持のオズ氏が勝利

(米国)

ニューヨーク発

2022年06月07日

米国ペンシルベニア州で行われた米国議会中間選挙に向けた予備選挙(2022年5月19日記事参照)のうち、結果が未定だった共和党の上院議席候補では、ドナルド・トランプ前大統領が支持するメフメト・オズ氏の勝利が6月3日に確定した。

予備選挙自体は5月19日に行われ、元医師でテレビ司会者のオズ氏と、元財務次官で投資管理会社の最高経営責任者(CEO)の経験を持つデイブ・マコーミック氏の接戦状態が続いていた。投票再集計の可能性も出ていたが、マコーミック氏が6月3日に敗北宣言を行ったことで、オズ氏の勝利となった。同州の共和党予備選では、知事候補でもトランプ氏が支持するダグラス・マストリアーノ州上院議員が勝利しており、いまだ影響力があることが示された。

オズ氏は11月8日の中間選挙本戦で、民主党候補のジョン・フェッターマン現ペンシルベニア州副知事と上院議席をかけて争うことになる。オズ氏は自身のツイッターで、「予備選が終わった今、われわれは上院議席がジョン・フェッターマン率いる過激な左派の手に落ちないようにする必要がある」と対決姿勢を鮮明にしている。11月の中間選挙では、上院100議席中、約3分の1に当たる35議席が改選となり、うち14議席を民主党が、21議席を共和党が現在占めている。現在、上院は両党が50議席ずつ占めており、上院議長を副大統領が兼ねていることから、民主党が辛うじて多数党を維持している。このような状況下、両党とも今回の中間選挙で1議席でも積み増したい意向だ。各種世論調査によると、ペンシルベニア州はアリゾナ、ジョージア、ネバダ、ウィスコンシンの各州と並んで、上院選で激戦が見込まれており、今後の両党候補の選挙キャンペーンに注目が集まる。

(磯部真一)

(米国)

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