特定8業種を対象に超過利益税を新たに導入

(ハンガリー)

ブダペスト発

2022年06月10日

ハンガリー政府は「超過利益税」を新たに導入し、約8,000億フォリント(約2,960億円、1フォリント=約0.37円)を調達する計画を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。新税は、銀行、保険、エネルギー、小売り、通信、航空、医薬品、広告の8業種に対するもので、期間は広告業を除き2022~2023年の2年間(添付資料表参照)。政府はこの歳入増を消費者物価の安定と国防の維持・改善に充てるとしている。ナジ・マールトン経済発展担当相とグヤーシュ・ゲルゲイ首相府長官が5月26日の記者会見で明らかにした。

2022年の財政赤字目標(対GDP比4.9%、2022年5月11日記事参照)を達成するためで、歳出と歳入の両面で計画を修正する。歳出面でも、各省庁の予算削減や公共投資の再延期を行う。

ナジ経済発展担当相は「超過利益税は当該企業の予測以上の収益を対象とするもので、この措置が企業の事業計画を混乱させることはない」とし、新税の導入を正当化した。また、グヤーシュ長官は「これらの税金は過剰な利益に課すものであり、国民(消費者)のコスト増につながるものではない」と強調した。同長官はさらに「今回の増税分を企業が価格に転嫁して値上げしたことを政府が察知した場合、それに対する措置をとる」とした。

この発表を受け、ハンガリー小売業協会(OKSZ)は5月30日のプレスリリースで「小売業の超過利益税は売上高を基準に計算されるが、小売業の利益と直接結びつけることはできない」と反論した。OKSZは「この措置が企業の日常業務や財務に非常に悪い影響を与えるという事実に注意を払うべきだ」とし、「物価上昇を背景に、小売業者の売上高は前年に比べて確かに増加しているが、仕入高も同様に増加している。売上高の増加は利益の増加を意味しない」と主張している。

両大臣はさらに、政府が超過利益税に加えて、ポテトチップスやソフトドリンクなどの「不健康な」食品に対する国民健康製品税(2011年に導入)や、たばこやアルコール製品の物品税、社用車税などの税率見直しや設定基準の改正により、さらなる増税を計画していることも明らかにした。2022年に合計で1,000億フォリントの追加税収を見込んでいるという。その詳細は近く財務相から発表される予定だ。

また政府は、ガソリン価格については、現在、1リットル当たり480フォリントを上限とする措置を取っているが、この上限価格の適用はハンガリー登録車に限るとの法令を5月27日から施行外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。外国登録の車がガソリンを入れる場合は市場価格が適用される。近隣諸国から安いガソリンを買いに来た人や、スロバキアなど、ハンガリーより低い税金の恩恵を得るために外国で登録した車をハンガリーで使用している人たちが影響を受けることになる。

(バラジ・ラウラ)

(ハンガリー)

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