パリ北東部の日本食材店、量り売りが好評

(フランス、日本)

パリ発

2022年06月17日

フランスのパリで本格的な日本食レストランは、かつてオペラ地区(2区)に集中していたが、最近では若者に人気のマレ地区(3区、4区)、オーベルカンフ地区(11区)に日本食レストランが増えている(添付資料「図 パリの概要」参照)。ジェトロは、パリ北東部の19区に開店した日本食材店「エピスリー・ウマイ(Epicerie UMAI)」の共同オーナーのセバスティヤン・ウェゾロスキー氏に5月17日、話を聞いた。

テクノロジー分野のジャーナリストだった同氏は、日本文学、アニメ好き。日本に旅行した際においしいコメに出会ったことがきっかけで日本食の分野に入り、2022年1月に日本食材店を開くに至った。地下鉄のジョルデン駅のほど近くの、白を基調とした店舗に、日本の食材が並ぶ。売れ筋はアルコール、海藻、豆腐、しょうゆ、ゴマ、ふりかけなど。

インタビュー実施時点で開店から4カ月たち、売り上げは好調だ。客層は主にフランス人で、子供を持つ若い夫婦が同店の近くにあるビュット・ショーモン公園からの帰りに立ち寄るという。彼らは日本食に多少の知識はあるが、日本酒についてはワインを選ぶときのようにアドバイスを求めるという。ウェゾロスキー氏は、客がドライ・華やかなものが希望のときは吟醸系、伝統的な味を求める時は純米系をすすめている。

パリは、中心部と西側に高所得者層が多いとされていることもあり、高価格である日本産食材店は北東側にはまれだ。同氏は東部に住み、オペラ地区まで日本食材を買いにいくのに長年苦労し、東部に日本食材店を開くことを思い付いたそうだ。以前の北東部は治安に問題があると考えられていたが、家賃が安くアーティストが移り住むなどしておしゃれになった地区があり、そこへボボ(ブルジョア・ボヘミアン)と呼ばれる富裕層も移り住んだため、購買力が高い住民も増えているとみられる。

店舗の立地のほか、コメ、パン粉、しょうゆ、料理酒、ふりかけなどの量り売りも、同店の新たなコンセプトで、客にとても好評だという。高品質・高価格の商品を、少量・少額から購入できるため、と同氏は言うが、手持ちの容器をお客が持参することでプラスチックの削減にもなり、最近フランスで重視されているエコロジー主義にも沿っている。

写真 エピスリー・ウマイでのしょうゆの量り売り(ジェトロ撮影)

エピスリー・ウマイでのしょうゆの量り売り(ジェトロ撮影)

写真 同店で量り売りされているコメ、パン粉、ゆず味ゴマなど(ジェトロ撮影)

同店で量り売りされているコメ、パン粉、ゆず味ゴマなど(ジェトロ撮影)

ウェゾロスキー氏が今、注目しているのはクラフトビールだ。フランスでも人気があり、多少高価格でもよく売れているので、さらに多くの種類の日本のクラフトビールを今後取り扱いたいという。

パリの日本食材販売のコンセプト、購買層、立地などは多様化しており、さまざまな商品にチャンスが広がっている。

(西尾友宏、高崎麻衣子)

(フランス、日本)

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