2021年は輸出入とも大幅増

(コートジボワール)

アビジャン発

2022年06月24日

ジェトロが5月に入手したコートジボワール税関総局の通関統計によると、2021年の貿易額は、輸出が前年比18.8%増の8兆5,137億CFAフラン(約1兆8,730億円、1CFAフラン=約0.22円)、輸入が27.3%増の7兆7,823億CFAフランとなった。同国の貿易は恒常的に黒字で推移しているが、2021年は輸入が増加し、黒字幅は前年比30.6%減の7,314億CFAフランに縮小した。

主要輸出品目をみると、27.9%を占めるカカオ豆が最大で、国際価格の上昇と生産好調によって数量ベースで8.3%、金額ベースで14.1%、それぞれ増加した。次いで金(構成比11.2%)が12.8%増、カカオ調製品(11.0%)が5.5%増、天然ゴム(10.0%)が42.9%増、石油製品(7.5%)が33.1%増、カシューナッツ(6.1%)が6.7%増、原油(3.7%)が23.4%増、綿花(2.8%)が43.4%増と、軒並み大幅に増加した。これら8品目で輸出総額の約8割を占めている。

主要輸出相手国は、8.8%を占めるオランダが最大で、カカオ豆、原油を中心に2.9%増加した。対米国(構成比8.2%)はカカオ調製品、天然ゴムが伸びて43.3%増加。対ベトナム(6.1%)はカシューナッツが伸びて10.9%増加した。以下、マリ(5.8%)、ベルギー(5.7%)、スイス(5.5%)、マレーシア(5.3%)、フランス(5.1%)、ブルキナファソ(4.0%)が上位を占め、スイスを除いてそれぞれ増加した。日本は0.01%で88位だった。

主要輸入品目では、構成比9.9%を占める原油が最大だが、国内の原油増産により国外からの原料調達が減少したことから、数量ベースで24.2%、金額ベースで7.1%、それぞれ減少した。次いで輸送機器(構成比7.8%)が54.7%増、一般機械(7.5%)が25.0%増、石油製品(7.3%)が64.6%増、鉄鋼(5.7%)が40.8%増、魚介類(5.3%)が25.2%増、コメ(5.2%)が27.9%増、プラスチック製品(4.7%)が24.1%増となり、堅調な内需を反映して軒並み大幅に増加した。唯一、電気機器(4.0%)が輸入価格の低下により1.3%減少した。これら9品目で輸入総額の6割弱を占めている。

主要輸入相手国は、15.7%を占める中国が最大で、機械・輸送機器を中心に32.2%増加した。フランス(構成比9.6%)は医薬品、たばこ、小麦が伸びて10.8%増加した。ナイジェリア(9.1%)は9割強を占める原油の不調で12.0%減少した。以下、インド(6.2%)、米国(4.9%)、ベルギー(3.5%)、ドイツ(3.1%)、トルコ(2.9%)、スペイン(2.4%)、モロッコ(2.4%)が上位を占め、軒並み増加した。日本は2.1%で14位だった。

(渡辺久美子)

(コートジボワール)

ビジネス短信 38d5d2c038fdd10b