欧州委、監視強化下のギリシャ経済・財政動向に関する第14回監査報告書を発表

(ギリシャ、EU)

ミラノ発

2022年06月03日

欧州委員会は5月23日、ギリシャに関する第14回監査報告書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した。2018年にギリシャへの第3次金融支援プログラムが完了して以降、欧州委は同国の経済・財政状況などについての監視を強化し、四半期毎に報告書を発表してきた。

今回発表された報告書では、新型コロナウイルス感染拡大やロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響にも関わらず、ギリシャが公的財務管理、資産税、障害者支援、環境調査、司法などの分野における数多くの公約を達成し、公共調達の改革や法務省における司法統計部門の設置など、より広範な構造改革を完了したと評価。その結果、経済が回復し財政的にも安定したことや、ギリシャ政府が改革を継続し、達成されていない公約についても尽力することを表明したことに対し、欧州委は監視強化を2022年8月20日の期限以降、延長しない可能性について示唆した。

監視強化が延長されない場合、ポスト支援プログラムの監視(Post Programme Surveillance)とヨーロピアン・セメスター(EU加盟国間の経済・財務政策の協調枠組み)によって引き続きギリシャの経済、財政、金融状況の監視が行われる予定。また、主要な改革や投資は、ギリシャの復興レジリエンス計画の実施においても監視されることになる。

今後、同報告書に基づき、ユーロ・グループ(ユーロ圏財務相会合)はギリシャに対する7億4,800万ユーロの債務救済措置を決定する可能性があるとした。これらの措置は2018年6月22日にユーロ・グループで合意(2018年7月11日記事参照)され、証券市場プログラムに基づき欧州中央銀行(ECB)などが買収したギリシャ国債の利益相当額の払い戻し、ギリシャが借り入れている欧州金融安定基金(EFSF)融資におけるステップアップ金利の免除などが含まれる。

欧州委の春季経済予測(2022年5月18日記事参照)よると、ギリシャの実質GDP成長率は2022年に3.5%、2023年には3.1%と予測されている。

(井上友里)

(ギリシャ、EU)

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