シンガポール次期首相候補のローレンス・ウォン財務相、副首相に就任へ

(シンガポール)

シンガポール発

2022年06月08日

シンガポールのリー・シェンロン首相は6月6日、同月13日付けの内閣改造人事を発表し、ローレンス・ウォン財務相が副首相に昇格することを明らかにした。ウォン氏は引き続き、財務相を兼務する。

リー首相は4月14日、ウォン氏が与党・人民行動党(PAP)の第4世代のリーダーとして、閣僚および議員全員の支持を獲得したと発表。次期首相候補としてウォン氏が最有力候補に浮上していた(2022年4月18日記事参照)。ウォン氏は6月13日に副首相に就任するとともに、ヘン・スイキャット副首相から首相府管轄下の戦略グループを率いる責務を引き継ぐことになる。同戦略グループは、人口や環境問題などシンガポールが直面する中長期的な課題を検討する部門。なお、ヘン氏は引き続き、副首相の地位に留まる。ヘン副首相は2021年4月、年齢を理由に次期首相候補の辞退を表明していた。

リー首相は6月6日の自身のフェイスブックで、「次世代の指導層が形づけられている。(新型コロナウイルスの)パンデミックから明るい未来へとシンガポールを導くためにも、この重要な転換への全面的な支持を求めたい」と国民に呼びかけた。前回の2021年5月の内閣改造では半数近くの閣僚が交代したが(2021年4月26日記事参照)、今回は大臣レベルでの変更がウォン氏のみと小幅な改造にとどまった。6月13日付けの内閣改造による新内閣の顔ぶれは添付資料のとおり。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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