エネルギー需給効率化対策を公表、2027年までにエネルギー効率を25%改善

(韓国)

ソウル発

2022年06月30日

韓国産業通商資源部は6月23日、新政権発足後初の「エネルギー委員会」を開催し、市場原理に基づいたエネルギー需給効率化の総合対策を審議した。

委員会を主宰したイ・チャンヤン産業通商資源部長官は、新政権のエネルギー政策について「気候変動とエネルギー安全保障に対応し、供給側対策では、原発の活用度を高める政策への転換、需要側対策では、効率化を進めることが政策の両輪となる」と強調した。今回のエネルギー需給効率化対策は2027年までの需要側対策として取りまとめたもの。供給側対策の政策の全体像は7月に公表する予定。

エネルギー需給効率化対策は、2027年までの今後5年間に、2,200万石油換算トン(toe)の効率化とエネルギー原単位の25%改善を目標とし、主に以下の対策行うこととしている。

1.産業部門:インセンティブ付与などを通じ、エネルギー多消費産業のエネルギー効率化を推進する。

(1)年間消費量が20万toe以上のエネルギー多消費企業(30社、注1)を対象に、エネルギー効率化の自主的協約を推進する。

(2)試験実施中のエネルギー供給者効率向上制度(注2)の義務化を進める。

(3)機器に対する3つの効率管理制度(注3)の効果の向上のため、大胆な規制改革を通じ、規制の整備と統合を推進する。

2.家庭・建物部門:制度の改善などを通じ、民間の自主的な参加を拡大する。

(1)エネルギー・キャッシュバックを全国に拡大する(注4)

(2)既存の一定規模の建物(注5)に対するエネルギー診断などの権限を中央政府から地方政府に移譲し、一定の基準を上回る建物に対する地方税の減免措置を検討する。

3.輸送部門:未来自動車の動向に合わせた輸送部門の効率的な制度を整備する。

(1)電気自動車(EV)の現在1回の充電による走行距離のみの表示を、電力消費率も含めた「等級表示」に改編する。

(2)最大積載量3.5トン以上の中・大型の貨物自動車への燃費制度の導入を推進する。

(注1)産業部門のエネルギー消費の63%を占める。

(注2)韓国電力、韓国ガス公社、韓国地域暖房公社などエネルギー供給事業者が顧客の省エネを支援する制度。EERS(Energy Efficiency Resources Standards)事業とも呼ばれている。

(注3)(1)待機電力削減、(2)高効率資材・機材の認証、(3)効率等級の3つ。

(注4)省エネ量に応じたキャッシュバック制度。現在3市郡区で試験実施中。

(注5)延べ床面積3,000平方メートル以上の商業・公共建物。全国に32万棟程度ある。

(当間正明)

(韓国)

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