独自開発した宇宙ロケット「ヌリ号」打ち上げに成功

(韓国)

ソウル発

2022年06月24日

韓国科学技術情報通信部と韓国航空宇宙研究院は6月21日、韓国が独自に開発した宇宙ロケット「ヌリ号」の打ち上げに成功したと発表した。

ヌリ号は同日午後4時に打ち上げられた。同研究院が遠隔受信情報を分析した結果、目標軌道の700キロ地点に到達し、性能検証衛星の分離・安着を確認した。政府はヌリ号の打ち上げ成功に関し、「韓国が独自の宇宙輸送能力を確保し、自主的な国家宇宙開発の能力を備えるに至った点で大きな意義を持つ」と強調した。

今回の打ち上げでヌリ号の開発は完了し、2027年までに信頼性の向上のため4回の追加打ち上げを計画している。

国内メディアも初の国産ロケットの打ち上げ成功を一斉に報じた。「朝鮮日報」(6月22日)は「韓国が衛星を自力で打ち上げた7番目の国となり、民間主導の新たなニュースペース(New Space)ビジネスに参加するきっかけをつくった」と称賛した(注)。また、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は打ち上げ成功の後、研究者らとのビデオ通話で「韓国の地から宇宙に向かう道が開かれ、韓国の若者の夢と希望が宇宙にまで広がるだろう」と述べ、労をねぎらったと紹介した。

(注)同紙は、フォーチュン・ビジネス・インサイトによる調査として、ロケット打ち上げサービス市場は2022年の142億1,000万ドルから2029年には319億ドルに拡大する見通しと伝えている。

(当間正明)

(韓国)

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