ウクライナ危機により食品表示の暫定的例外措置を導入

(フランス)

パリ発

2022年05月06日

政府は4月26日、ロシアのウクライナ侵攻による食品の一部原材料供給の困難に伴い、食品のレシピ変更と表示規則に係る時限的例外措置外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。アレルギーなど消費者の安全を損ねることがないことを条件として、生産の継続を可能にするため、パッケージ、ラベルを変更することなく原材料の一時的変更を可能とする。

原材料不足のために迅速な代替品への切り替えが必要であるものの、パッケージの印刷が間に合わないために成分表など食品表示要件を完全に充足できない企業に対し、安全性の確保および消費者への情報提供を維持しつつ、表示要件にある程度の柔軟性を与えることにより、食品の安定的な供給確保を図ることを目的とする。

具体的には、原材料を代替品に変更する企業は経済・財務・復興省の競争・消費・不正防止総局(DGCCRF)にラベルを変更するまでの例外的措置の認可申請を行う。認可を受けた例外的措置は申請日から最長6カ月間認められる。DGCCRFは、実際の組成とその表示の違いが消費者にリスクを与えたり、製品の品質に関する必要な情報を損なったりしていないか確認する。なお、認可を受けた製品リストは、経済・財務・復興省のサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに掲載される。

認可を受けた製品に事業者は、今後2カ月以内にパッケージの賞味期限または消費期限の記載の近くに詳細を記載するか代替の原材料を使用したことを示す「DEROG」(例外的措置を意味する「DEROGATION」の略)と記載したマークを貼付する。

ただし、代替品にピーナツ油などのアレルゲン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを使用する場合や、遺伝子組み換えの原料を添加する場合は即時にマークを貼り明示する。また、「パーム油不使用」、「遺伝子組み換え不使用」、「有機栽培」などの表示が製品の内容と異なっている場合も、即時その旨を明示する必要がある。

4月26日付「レゼコー」紙によると、ウクライナとロシアは全世界のヒマワリ油供給の80%を占めている。ウクライナ侵攻によるヒマワリ油の供給不安に加えて、レストラン、消費者の買いだめによりスーパーから一部の食用油が消えるという現象がおきている。食品メーカーらは、ポテトチップス、マーガリン、チョコレートなど多くの商品に関しパッケージを変更することなくレシピを変更して供給を継続できるよう、2カ月前から政府と協議していたとしている。

写真 スーパーの食用油売り場(ジェトロ撮影)

スーパーの食用油売り場(ジェトロ撮影)

写真 品薄につき食用油は1世帯2本までの購入をお願いする旨のスーパーの店内張り紙(ジェトロ撮影)

品薄につき食用油は1世帯2本までの購入をお願いする旨のスーパーの店内張り紙(ジェトロ撮影)

(奥山直子)

(フランス)

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