ドイツ自動車大手、第1四半期の中国での販売台数は前年同期比で減少

(ドイツ、中国、世界)

ミュンヘン発

2022年05月10日

ドイツ自動車大手のBMWは5月5日、2022年第1四半期(1~3月)の全世界の乗用車販売台数を発表した。これで、フォルクスワーゲン(VW)、メルセデス・ベンツ・グループを含むドイツ自動車大手の第1四半期の販売実績がそろった。

VWグループの2022年第1四半期の販売台数(注1)は前年同期比21.9%減の189万8,272台だったPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。中国の販売台数も減少し、23.8%減の75万3,587台だった。中国を含むアジア太平洋地域における乗用車販売に占めるVWのシェアは10.0%となり、前年同期比2.2ポイント低下した。同社は、2022年の世界の乗用車販売台数について、(1)新型コロナウイルス感染の状況が悪化しない、(2)原材料、そのうち特に半導体や部品の不足が緩和する、ことを前提に、2021年の販売台数を若干上回るものの、「新型コロナ禍」以前の水準には回復しないと予測している。

BMWの2022年第1四半期の販売台数(注2)は前年同期比6.2%減の59万6,907台だった外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。そのうち、バッテリー式電気自動車とプラグインハイブリッド車の合計は27.7%増の8万9,669台。中国での販売台数は新型コロナウイルス感染拡大防止対策の都市封鎖(ロックダウン)の影響を受け、9.2%減の20万8,953台となった。

メルセデス・ベンツ・グループの2022年第1四半期の販売台数(注3)は前年同期比9.6%減の48万7,000台だったPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。同社によると、需要自体は高いものの、主に半導体の供給不足が販売台数に影響を与えた。同社の最大市場である中国での販売台数は10.6%減の18万6,100台だった。同社はその要因として、半導体不足と中国でのロックダウンを挙げた。欧州(注4)は8.5%減の15万1,300台、米国は11.1%減の6万4,700台となった。

(注1)中国の合弁会社分を含む。VWブランド商用車とナビスターを含む。

(注2)BMW、ミニ、ロールスロイスブランドの合計。華晨汽車集団(Brilliance)との合弁会社分を含む。

(注3)メルセデス・ベンツ・グループ傘下のメルセデス・ベンツおよびスマートの合計。

(注4)EU加盟国、スイス、ノルウェー、英国の合計。

(クラウディア・フェンデル)

(ドイツ、中国、世界)

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