サムスン電子、第1四半期の業績を発表

(韓国)

ソウル発

2022年05月02日

韓国のサムスン電子は4月28日、2022年第1四半期(1~3月)の業績(連結ベース)を発表した(添付資料表1、2参照)。売上高は77兆7,800億ウォン(約8兆113 億円、1ウォン=約0.103円)、営業利益は14兆1,200億ウォンとなった。部門別の業績の概要は以下のとおり。

1. DX部門〔旧CE(Consumer Electronics)と旧IM(IT&Mobile Communications)部門が統合し、新たに発足した部門〕

(1)MX(Mobile eXperience:無線事業部門)は、部品供給不足などの要因にもかかわらず、前期と比較して売上高が伸び、収益性も上昇した。「ギャラクシーS22ウルトラ(Galaxy S22 Ultra)」を中心とした旗艦モデルの販売が好調で、中価格帯の5G対応の新モデルも好調だった。

(2)映像ディスプレーは、Neo QLEDや超大型テレビなど高付加価値製品の販売が増加し、需要が減る中でも前年同期と比較して売上高が伸び、利益も回復した。

(3)家電製品は原価コストが上昇しているものの、「ビスポーク(Bespoke)」シリーズを中心にプレミアム家電の販売が伸び、四半期ベースで過去最大の売上高を記録した。

2. DS部門(デバイスソリューション部門)

(1)メモリーは、サーバーやパソコン向け需要に積極的に対応し、サーバー向けは四半期ベースとして過去最大の売上高を記録、価格の下落幅が想定より緩やかだったため、市場の見通しを上回る業績となった。

(2)システムLSIはSoC(System on Chip)とイメージセンサー(CIS)の供給が減少したものの、為替に好影響が出たことや、販売価格の引き上げにより前期と比べ業績が改善した。

(3)ファウンドリーは供給停滞などの懸念がある中、顧客需要が堅調だった。先端工程の比率を拡大し、歩留まりも安定軌道に乗った。

(4)ディスプレーは、中小型パネルではスマートフォンの販売が好調だったこと、ゲームなど新規需要先の販売が拡大したことにより、1~3月期としては過去最大の業績となった。大型パネルではQD(量子ドット)ディスプレー生産の歩留まりが想定より早く安定した。

(当間正明)

(韓国)

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