デトロイト3、米ミシガン州南東部でマスク着用義務を再開

(米国)

シカゴ発

2022年05月24日

米国ミシガン州デトロイトに拠点を構える自動車大手3社(デトロイト3)のゼネラルモーターズ(GM)、フォード、ステランティス(旧クライスラー)は新型コロナウイルス感染拡大を受けて、同州南東部での従業員のマスク着用義務を5月16日から再開した。

デトロイト3は2022年3月初め、米国疾病予防管理センター(CDC)が「感染リスクの高い地域でない限り、ワクチン接種の有無にかかわらず、職場で安全と認められた場合、マスク着用は不要とする」という指針を発表したことを受け、着用義務を解除していた。しかし、CDCが今回、ミシガン州南東部のウェイン、オークランド、マコム、ウォシュトナーなどの6郡を感染拡大が見込まれる地域の対象に加え、マスク着用を推奨するとしたことを受け、同地域でのマスク着用義務を決定したようだ。GMとフォードはウェイン郡、ステランティスはオークランド郡に本社があるほか、各社はこれら6郡に複数の生産拠点を構えている。フォードは組み立て工場、エンジン工場と部品工場がウェイン郡、ウォシュトナー郡、マコム郡にある。ステランティスは、北米本社がオークランド郡、車体組み立て工場、金型工場、エンジン工場がウェイン郡、スタンピング工場がマコム郡にある。GMは組み立て工場がオークランド郡、エンジン・トランスミッション工場、電気自動車(EV)バッテリー工場がウェイン郡、スタンピング工場がオークランド郡にある。

報道によると、フォードは「この地域で一時的にマスク着用義務を再開する」、ステランティスは「地域の全ての施設で従業員、サプライヤー、訪問者のマスク着用を義務づける。今後2週間実施の予定」、GMは「オークランド郡、ウェイン郡、リビングストン郡、マコム郡でマスク着用を義務づける」とコメントしている。なお、全米自動車労働組合 (UAW) も「CDCの指定した地域でマスク着用とソーシャルディスタンスの確保を実行する」と発表した(ロイター5月16日)。

(齋藤秀美、星野香織)

(米国)

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