上海市、5月中旬までに新型コロナの「社会面ゼロ」目指す

(中国)

上海発

2022年05月17日

上海市の呉清常務副市長は5月13日の記者会見で、新型コロナウイルス対策について、上海市は「ダイナミックゼロコロナ」(注1)の方針を堅持していくことをあらためて表明した。また、感染者数の状況について、若干の変動はあるものの、感染者の99%以上が閉鎖管理内で確認されていると説明した。

その上で、5月中旬には「社会面ゼロ」(注2)を実現することを目標とし、その際には秩序ある開放、制限のある移動、有効な管理・コントロール、分類管理を実施するとした。「封控区」「管控区」「防范区」の3区分管理から、常態的コントロールの高・中・低リスク地区の分類管理に切り替えるとした。

また、3区分管理についても、「封控区」で新規感染者が7日間発生しなければ「管控区」に、さらに3日間連続して新規感染者が発生しなければ「防范区」に切り替えられるとして、区分の切り替え期間の短縮を図ると説明した(2022年5月11日付地域・分析レポート参照)。

そのほか、PCR検査や、感染者の隔離、医療支援などを通じ、防疫措置の成果をさらに高めつつ、交通の段階に応じた回復を図る。受験を考慮し、高校3年生と2年生、中学3年生を優先して復学させるなどとした。

段階的に営業も再開へ

上海市の陳通副市長は5月15日の記者会見で、厳格な防疫対策を継続しつつも、翌16日から以下のとおり、商業分野の営業再開を段階的に進めると発表した。

  • ショッピングセンター、スーパー、コンビニなどは秩序立てたかたちで、オフラインでの営業を再開する。
  • 卸売市場は非接触の取引を行い、小売業務は一時停止する。市場に入場する人数を合理的にコントロールする。青果市場は集中購買を実施し、店舗での営業を秩序立てて回復させる。
  • 飲食店はオンラインサービスとテークアウト業務を順序立てて再開する。美容院やクリーニング店はピークシフトや来店者数の制限を行う。

こうした施設の再開に当たっては、防疫コントロール方案を作成した上で、場所コード(注3)または「デジタル哨兵」(注4)を全面的に実施し、入場、清掃消毒、人員管理、人流管理、証明書検査を厳格に行うとしている。

(注1)中国政府や対策に携わる専門家の説明によると、「動態(ダイナミック)ゼロコロナ」とは、国内の「感染者発生をゼロにする」ものではなく、感染者の能動的かつ迅速な発見を行い、感染者に対して速やかに疫学的調査や診断、隔離、治療をして、社区(コミュニティー)内で持続的に感染が広がることを防ぐという防疫戦略とされている。

(注2)「社会面ゼロ」とは、行政区単位で社会面(管控区、防范区、非閉鎖管理の社会流動人員などを含む)の陽性感染者数が3日連続してゼロになる状態。

(注3)各施設に入る際に、それぞれの施設が設置したQRコードをスキャンし、関連情報を入力することで、施設出入りが記録されるもの。QRコードは、必要情報(氏名、身分証番号、PCR検査結果など)を登録すると、スマートフォンなどに表示される。

(注4)健康コード、身分証明書、PCRの検査結果などを素早く検証できるハードウエアデバイスのことを指す。デパートの入り口など人流が多く通行を管理する場所に設置する。

(龐婷婷)

(中国)

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