LTTSとIITGNが先端DX技術で共同研究(AI、メカトロニクス)

(インド)

アーメダバード発

2022年05月26日

世界有数のエンジニアリングサービス企業であるL&T Technology Services Limited(LTTS)は5月14日、人工知能(AI)とメカトロニクスにおける最先端のソリューションを開発、提供することを目的として、インド工科大学ガンディナガール校(IITGN)と提携すると発表した(同社プレスリリース5月14日)。

LTTSは、Larsen & Toubro Limitedの子会社で、エンジニアリングと研究開発サービスを提供している。インドに本社を置き、全世界に17のデザインセンター、28の営業拠点、89のイノベーションラボを持ち、2万800人余りの従業員を擁する。一方のIITGNは、インド全土に23校ある国立工科大学(IIT)の1つで、2008年にグジャラート州都ガンディナガールに設立された。

LTTSは、幅広い産業に貢献するAIソリューションの構築に注力しており、開発したAI予測分析フレームワークを様々な産業用途に実装している。また、同社は複数の産業領域において高度な機械工学の長年の経験値があり、複雑な設計や試作、製品開発、仮想的および物理的製品の検証作業、プロセスのデジタル化、製造プロセスの自動化などの支援業務を得意としている。一方、IITGNは、農業用ロボットからリハビリテーションまで、多様な用途のメカトロニクスとロボティクスの分野で革新的な技術研究の実績があり、先進的なAIとデータサイエンスの研究開発にも取り組んでいる。

今回の両者の提携では、(1)共同ラボの設立、(2)共同プロジェクトの推進、(3)インターンシップ制度などによる学生の参画、(4)スマートマニュファクチャリング、ロボティクス、バイオメカトロニクス、「インテリジェント」製品やシステムなどに関するワークショップやセミナーの開催などが計画されている。

提携事業については、AIやメカトロニクス分野における最先端の研究・開発が促進されることが期待されており、LTTSのアミット・チャドハCEO(最高経営責任者)は「エンジニアリング、メカトロニクス、ロボティクスなどの領域を超えたAI活用の多様性は、急速に変化する世界において、わが社とその世界中の顧客に大きな機会を提供するもの」で、「IITGNのような一流の研究機関との産学連携は、世界レベルの研究を促進し、優秀なデジタル技術人材を育成することに貢献するものだ」としている。

(古川毅彦)

(インド)

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