4月の米国向け海上コンテナは前年同月比4.4%増、日本発は33.8%減

(米国、中国、日本)

米州課

2022年05月18日

米国調査会社デカルト・データマインが発表した、米国向け海上コンテナの輸送量に係る2022年4月分のデータによると(注1)、4月の米国向け海上コンテナは、前年同月比4.4%増の245万6,769TEU(20フィートコンテナ換算)で、アジア上位10カ国・地域からの海上コンテナは、前年同月比6.3%増の175万3,788TEUとなった(添付資料表1参照)。他方、3月(2022年4月13日記事参照)に比べると、米国向け海上コンテナ全体は3.5%減、アジア上位10カ国・地域からの海上コンテナは2.2%減少している。

アジアの国・地域別で、米国向け海上コンテナの輸送量をみると、上位から中国、韓国、ベトナム、台湾、インド、シンガポールの順となった。3月と比べると、シンガポール(5番目)とインド(6番目)の順位が入れ替わった。中国を出港地(注2)とする海上コンテナは、前年同月比3.6%増の102万1,090TEUで、米国向け全体に占める割合は41.6%(前年同月差0.3ポイント減)となっている。アジア上位10カ国が米国向け全体に占める割合は、前年同月差1.3ポイント増の71.4%であったことから、前月と同様に、アジアに占める中国発の割合が若干減少したといえる。その他、韓国発の海上コンテナは、前年同月と比べて20.3%増加(18万4,649TEU)しており、米国向け全体に占める割合も6.5%から7.5%に増加した。ベトナム(23.4%増、16万600TEU)およびインド(26.7%増、7万8,502TEU)発の海上コンテナも、韓国と同様に、前年同月から20%以上増えている。台湾発の海上コンテナは9万9,199TEUで、前年同月と比べて1.0%の微増だった。

中国からの海上コンテナの内訳をHS上位2桁でみると(添付資料表2参照)、家具、寝具(HS94類)が前年同月比1.1%減(寄与度:マイナス0.2ポイント)の20万7,269TEUとなったものの、同国発米国向け海上コンテナにおいて最も輸出量の多い品目であった。また、自動車・同部品(HS87類)が15.6%増(寄与度:0.6ポイント)、衣類および衣類附属品(HS61類)が27.6%増(寄与度:0.5ポイント)、プラスチック(HS39類)が6.2%増(寄与度:0.5ポイント)と増加に寄与した。

日本発の海上コンテナは前年同月比33.8%減の2万9,626TEU、同国の米国向け全体に占める割合は前年同月差0.7ポイント減の1.2%となった。内訳をみると、上位10品目のうち9品目が前年同月から減少しており、一般機械(HS84類)が31.8%減(寄与度:マイナス7.1ポイント)、自動車・同部品(HS87類)が27.2%減(寄与度:マイナス5.7ポイント)と、特に押し下げる要因となった。

(注1)データは随時更新される。本記事は、5月13日にダウンロードしたデータに基づく。

(注2)母船積み地ベースであることを意味する。

(片岡一生)

(米国、中国、日本)

ビジネス短信 5502623ecf533518