4月の新築住宅価格が47都市で下落、前月より9都市増加

(中国)

中国北アジア課

2022年05月25日

中国の国家統計局は5月18日、4月の中国主要70都市の住宅販売価格指数を発表した。2022年4月の新築住宅(低・中所得者に向けた保障性住宅を含まず)販売価格指数は、前月と比べ70都市のうち47都市が下落、5都市が横ばい、18都市が上昇した(注)。3月(38都市が下落、3都市が横ばい、29都市が上昇)と比較すると、下落が9都市増えた。一部地域での新型コロナウイルスの感染拡大の長期化、それに伴う封鎖管理強化による景気への影響が懸念される中で、住宅購入需要が減退したことが一因とみられる。主要70都市のうち、最も下落幅が大きかったのは広西チワン族自治区北海市で1.6%下落、次いで遼寧省錦州市で1.5%下落した。最も上昇幅が大きかったのは、四川省成都市、貴州省貴陽市でともに0.8%上昇した。

国家統計局は、5月16日に2022年1~4月の主要経済指標を発表していたが(2022年5月20日記事参照)、1~4月の不動産開発投資は前年同期比2.7%減(1~3月は0.7%増)、全国の住宅販売額は29.5%減(1~3月は22.7%減)といずれも減少していた。

主要70都市の新築住宅販売価格指数を単純平均し、前月からの変化率をみてみると、4月は0.3%下落と、3月(0.1%下落)よりも下落幅は拡大した。変化率は2021年9月以降、一貫してマイナスが続いている(添付資料図参照)。2021年秋ごろから、不動産大手の中国恒大集団が巨額の債務を抱え経営難に陥っていると報じられ、投資家などが中国の不動産業界の先行きを懸念していると指摘されてきた。2022年3月に開催された中国の第13期全国人民代表大会において、中国政府は、各都市の実情に合わせた施策で不動産市場の好循環と健全な発展を促す方針を示し、一部の地域で個人の住宅ローン規制の緩和の動きなどが出ているが、先行き懸念は払拭(ふっしょく)できない状況が続いている。易居研究院シンクタンクセンターの厳躍進研究総監は、不動産市場が大きな下押し圧力に直面しており、政府の取り組む不動産価格および市場期待の安定化に向けた取り組みが加速しなければ、住宅販売価格指数は引き続き低下し、今後の不動産市場の安定にも確実に悪影響を及ぼすと指摘した(「証券時報」5月18日)。

(注)中古住宅販売価格指数も、前月と比べ70都市のうち50都市が下落、5都市が横ばい、15都市が上昇となり、新築住宅販売価格指数と同様に下落した都市が大勢を占めた。

(宗金建志)

(中国)

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