長州産業、水素都市実現に向け米国加州ランカスター市と提携

(米国、日本)

ロサンゼルス発

2022年05月16日

長州産業(本社:山口県)は5月7日、同社の米国子会社と米国カリフォルニア州ランカスター市が協力の覚書を締結したと発表した。この提携を通じて、長州産業は、同市向けに、コンテナ型水素製造システム「SHiPS」と定置型燃料電池発電システム「MizTomo」を新たに開発し、同市のグリーンエネルギー・マイクログリッドシステムを共同で開発し、接続・統合を目指すとしている。

ロサンゼルス市から70マイル(約112キロ)ほど北に位置するランカスター市は、かねてより再生可能エネルギー導入を積極的に進めており、2019年には市内での再生可能エネルギー生産量が市内の需要を超える「ネットゼロシティー」を米国で初めて達成した。2020年11月に米国で初めて水素都市を宣言し、エネルギー源としての水素の活用を模索しており、2021年10月には福島県浪江町と「水素社会の実現に向けた自治体パートナーシップ宣言」に調印している(2021年10月22日記事参照)。

今回の提携は、2022年3月に締結された「日本国政府とアメリカ合衆国カリフォルニア州との間の気候変動対策並びに経済及び貿易関係の強化に関する協力覚書」に基づいた最初のプロジェクトと位置付けられている。また、ジェトロは、2021年12月に米国で設立された「日本水素フォーラム(JH2F)」の事務局機能を担っているが、本プロジェクトは同フォーラムが支援を行うプロジェクトとしても、最初のものとなる。

(佐伯徳彦)

(米国、日本)

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