日本からの入国手続きは5月からさらに緩和、グリーンパス提示義務も原則撤廃

(イタリア)

ミラノ発

2022年05月12日

新型コロナウイルスに関連して、ジェトロが整理した5月5日時点のイタリア入国にかかる手続きや国内での行動制限は以下のとおり。

1.入国前に準備すべき書類・手続きなど

イタリア政府は4月28日、イタリアへの入国制限に関する保健省命令外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。5月1日より、これまでイタリア入国の際に提示が義務付けられていたEU digital Passenger Locator Form (dPLF)の提示が不要となった。新型コロナウイルスに関する以下の書類のうち、いずれかひとつを提示することで入国時の自主隔離が免除される。

  1. 欧州医薬品庁(EMA)が承認したワクチンの接種証明書。ただし初回接種サイクル完了から9カ月以内に発行されたもの。
  2. ブースター接種証明書。現在のところ有効期限は設定されていない。
  3. 新型コロナウイルス感染症からの回復証明書。ただし6カ月以内に発行されたもの。
  4. 入国前72時間以内に実施したPCR検査または48時間以内に実施した抗原検査の陰性証明書のいずれか。

上記の書類がひとつも提示できない場合も、入国自体は可能だが5日間の自宅隔離が求められる。隔離終了時にはPCR検査または抗原検査を受ける必要がある。

2.入国手続きの手順

4月末に日本からイタリアへ入国した者に対してヒアリングしたところ、日本出国のチェックイン時に上記書類および(措置緩和前であったため)dPLFの提示を求められたのみで、イタリアでの入国手続き自体はスムーズに進んだとのこと。日本のデジタル庁が発行している新型コロナワクチン接種証明書アプリについても問題なく承認された。

3.入国後の必要手続き・行動制限

4月28日付の官報では、5月1日から6月15日までFFP2マスク(防護マスクの一種)の着用義務が延長されることが発表された。電車、バス、飛行機、船など公共交通機関や、劇場、コンサート会場、映画館、屋内のスポーツ観戦などでも着用が求められる。

また、レストラン店内での飲食や公共交通機関利用時に提示が求められていたグリーンパス(ワクチン接種証明書、陰性証明書、回復証明書のいずれか)については、5月1日以降は病院などを除き撤廃された。3月24日に発表された暫定措置令(2022年4月4日記事参照)では、4月30日までレストラン店内の飲食等で引き続き提示が求められるとしていた。

(平川容子)

(イタリア)

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