住友商事とプロミガスが覚書締結、水素モビリティ分野で協力

(コロンビア、日本)

ボゴタ発

2022年05月25日

住友商事とコロンビアの大手ガス輸配送会社プロミガスは5月18日、水素モビリティ分野での協力に関する覚書を締結した。両社は、コロンビアおよびペルーにおける水素モビリティ市場の開拓と普及を目指す。東京で開催された締結式には、住友商事の兵頭誠之代表取締役社長執行役員 CEO(最高経営責任者)とプロミガスのフアン・マヌエル・ロハスCEO、サンティアゴ・パルド駐日コロンビア大使らが出席した。

プロミガスは、1980年代から1990年代にかけてコロンビアで小型の天然ガス自動車(NGV)を、近年ではペルーで大型NGVや液化天然ガスを導入するなど、新エネルギーによるモビリティ市場開拓の経験を有する。また2022年3月には、コロンビア・カルタヘナにある同社のガス輸送ステーション内に設置した電解槽で、グリーン水素のパイロット生産をスタートした(2022年3月25日記事参照)。今回の提携で、これまでの経験や研究開発・イノベーションで培ったノウハウを提供する。

住友商事は、エネルギー・インフラ市場開発におけるグローバルな経験と、水素バリューチェーンでの実績を生かす。同社は、2050年にグループ全体のカーボンニュートラル化へ向け、再生可能エネルギーマネジメントやモビリティサービスなどの提供、水素社会の実現に取り組むことを事業方針に掲げている。同社は2018年に英国ITMとの水素製造に関する戦略的パートナーシップ協定締結、2019年にオーストラリアにおける水素サプライチェーン構築の実証事業への参画、2021年には中東オマーンにおける水素サプライチェーン構築プロジェクト開始など、水素分野をはじめとして積極的なESG(環境・社会・ガバナンス)経営を推し進めている。

(茗荷谷奏)

(コロンビア、日本)

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