ナイトライフが2年ぶりに復活へ、4月19日からカラオケやパブなど営業再開

(シンガポール)

シンガポール発

2022年04月06日

シンガポール貿易産業省と内務省は4月4日、カラオケやパブ、ディスコなど一般娯楽事業ライセンスを保持する事業者の営業再開を同月19日から認めると発表した。政府は新型コロナウイルス感染防止のため、2020年3月26日からカラオケやパブなどの営業を禁止していた。同年12月から一部、試験的に営業再開を認める方針を発表したが、その後延期され、2年以上にわたって営業できない状況が続いていた(2020年11月9日記事参照)。

新型コロナウイルスの政府タスクフォースは3月24日、国内感染状況の沈静化を受けて、飲食店内でのアルコール飲料提供の時間制限を同月29日から撤廃するなど、感染防止対策の大幅な緩和を発表していた(2022年3月25日記事参照)。今回の貿易産業省と内務省の発表によると、カラオケやパブなど一般娯楽ライセンス事業者が営業を再開するに当たっては、飲食事業者と同じ感染防止策が適用される。入店客はワクチン接種を完了している必要があり、1グループの人数上限は10人とした。屋内ではマスク着用を義務付け、マスクを着用しない場合には1メートル以上の間隔をあける必要がある。また、ディスコなど客がダンスをする店舗に入店する前には、保健省が認定する検査施設で抗原検査(ART)を受けて、陰性であることが必要だ。なお、同検査は退店予定時刻の24時間までに実施しなければならない。

感染が沈静化すれば、感染追跡アプリの使用義務なども見直しへ

オン・イエクン保健相は4月4日の国会答弁で、今後、国内の新型コロナウイルス感染が一段と沈静化すれば、飲食店内のテーブル間隔など、現行の感染防止対策のさらなる緩和を検討する方針を示した。同保健相は感染者追跡アプリ「トレーストゥゲザー」の使用義務と、ショッピングモールなどの入店の際にワクチン接種の有無を確認する「セーフエントリー」の利用についても、再検討する考えを明らかにした。保健省によると、4月3日に確認された新型コロナ新規感染者は3,743人(うち、66人が海外渡航者)だった。シンガポールの新型コロナ感染は2月末ごろをピークに減少が続き、現在は1月下旬の水準まで下降している。

(本田智津絵)

(シンガポール)

ビジネス短信 f97d58d4065bfc8e