第1四半期の自動車生産、前年同期比3.1%増の約48万台

(タイ)

バンコク発

2022年04月28日

タイ工業連盟(FTI)は4月25日、3月の自動車生産台数が前年同月比6.3%増の17万2,671台だったと発表した。前月比では10.9%増加した(添付資料表参照)。全体の50.5%を占める国内販売向けが前年同月比32.2%増の8万7,133台となった。49.5%を占める輸出向けは、部品や半導体の不足が乗用車の一部モデルの生産に影響し、11.4%減の8万5,538台だった。部門別では、乗用車が14.0%減の4万9,331台、ピックアップトラックなどの商用車が17.3%増の12万3,340台だった。

生産台数の2022年第1四半期(1~3月)累計では、前年比3.1%増の48万78台だった。輸出向けが9.4%減の24万5,150台、国内販売向けが20.4%増の23万4,928台となった。部門別では、乗用車が19.6%減の13万6,464台、商用車が16.0%増の34万3,614台だった。

3月の国内販売台数は「バンコク国際モーターショー」での受注が好調で、前年同月比9.1%増の8万7,245台となり、前月比では17.1%増だった。1~3月累計では前年同期比19.1%増の23万1,189台だった。一方、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で物価やエネルギー価格の上昇、それに伴う家計債務の高まりが国内販売台数に悪影響を及ぼすことが懸念されるため、今後の動向は注視が必要だとした。

3月の輸出台数は前年同月比10.2%減の9万3,840台だった。前月比では18.1%増加した。完成車の輸出額は4.4%減の約559億バーツ(約2,068億3,000万円、1バーツ=約3.7円)となった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は2.1%減の約801億バーツだった。

1~3月累計の輸出は、完成車の輸出台数が前年比5.8%減の24万3,124台で、輸出額は0.9%増の約1,442億バーツとなった。完成車、エンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は2.8%増の約2,176億バーツだった。

(高谷浩一、トンワニッチャノッパクン・ニチャーパッタラ)

(タイ)

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