家電4製品に対するエネルギー消費効率基準を新設・改正

(韓国)

ソウル発

2022年04月28日

韓国産業通商資源部は4月27日、エネルギー利用合理化法に基づく「効率管理機器・資材の運用規定」(告示)を改正し、キムチ用冷蔵庫、電気洗濯機、電気冷暖房機の3製品のエネルギー消費効率の等級基準(注1)を上方修正し、モニターに対する同基準(注2)を新設した。各製品のエネルギー消費効率基準の詳細、算出方法などは、韓国エネルギー管理公団(認証機関)のウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから参照可能。

1.キムチ用冷蔵庫(注3)(告示の1年後から施行)

製品区分を変更し、対象となる製品の範囲を拡大した。

エネルギー消費効率の算出方法を修正し、従来の「製品の最大消費電力量を月間消費電力で割った値」から「月間消費電力量を製品の体積で割った値」に変更し、等級ごとのエネルギー消費基準を上方修正した。

上記により、現在1等級の製品の割合が64.4%から12.1%まで縮小する見込み。

2.電気洗濯機(告示の6カ月後から施行)

従来の「1キログラム当たりの消費電力量」を基準にラベル表示していた方式を「洗濯1回当たりの消費電力量」に変更し、等級ごとのエネルギー消費効率基準を上方修正した。

上記により、現在1等級の製品の割合が29.2%から7.8%まで縮小する見込み。

3.電気冷暖房機(告示の6カ月後施行)

従来の「冷房と暖房のうち低い方の等級をラベル表示する」する方式から、「冷房と暖房のそれぞれの等級を表示する」方式に変更し、冷暖房の両方について、等級ごとのエネルギー消費基準を上方修正した。

上記により、現在1等級の製品の割合が19.5%から9.6%まで縮小する見込み。

4.モニター(告示の1年後から施行)

従来の待機電力低減制度の(1)オンモード時、(2)スリープモード時、(3)オフモード時の消費電力指標は維持しつつも、新たに最低消費効率基準を導入し、基準未達の製品は流通が禁止となる。

モニターの仕様の多様化により、従来の3製品区分を10区分に細分化し、区分ごとのエネルギー消費効率の最大許容値基準を設定した。

なお、同部では今回の消費効率の上方修正等により、年平均で約25.5ギガワット時の電力量消費削減につながるとしている。

(注1)エネルギー消費効率の向上のため、普及率が高くエネルギー消費量の大きい製品を対象に、エネルギー効率に応じて1~5級(1級が最もエネルギー効率が高い)に等級付けし、ラベル表示する制度。

(注2)モニターは従来、「待機電力制限制度」の対象製品。待機電力制限制度とは、事務・電子機器の待機電力の削減のため、基準未達の製品に対し、警告表示を義務付ける制度。

(注3)一般的に開閉口が上にある小型冷蔵庫。

(当間正明)

(韓国)

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