バイデン米大統領、ベトナム・ビンファストのノースカロライナ州進出を歓迎

(米国、ベトナム)

アトランタ発

2022年04月07日

米国のジョー・バイデン大統領は3月29日、ベトナムの自動車メーカーであるビンファストがノースカロライナ州に北米初の電気自動車(EV)生産工場を建設(2022年4月4日記事参照)したことを受け、声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。バイデン大統領は声明で「われわれのクリーンエネルギー政策は米国のサプライチェーンを再建し、最終的に米国人にとってコストの削減につながる。われわれは高収入の雇用を創出するとともに、米国のサプライチェーンを強化し、EVのような未来の産業を強化する戦略を実行してきた」と述べ、自身の成果を強調した。また、2030年までに米国新車販売の50%以上をEVと燃料電池車(FCV)にするという大統領令に署名(2021年8月6日記事参照)したことにも言及し、ツイッター上でもビンファストのノースカロライナ州進出を紹介した。

同社のレ・ティ・トゥ・トゥイ最高経営責任者(CEO)は今回の決断に関して「ノースカロライナ州は、クリーンエネルギー経済の構築や気候変動対策、輸送部門の温室効果ガス削減に力を注いでおり、環境に優しいEV開発にとって最適な場所だ。市場となる米国での生産により、サプライチェーンの管理や安定した価格の維持、納期の短縮が可能になる」と述べている。また、同州のマシェル・ベーカー・サンダース商務長官は「自動車工場の建設は地域経済への波及効果が大きく、経済成長のエンジンになる。われわれはビンファストの成長と繁栄に必要な熟練労働者を見つけることに懸命になる」と語った。

ビンファストの生産工場はリサーチ・トライアングル・パーク地域の「トライアングル・イノベーション・ポイント・メガサイト」に位置し、敷地面積は約800ヘクタールの予定だ。

(ユン啓子)

(米国、ベトナム)

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