米アトランタ国際空港、2021年の「世界で最も忙しい空港」に
(米国)
アトランタ発
2022年04月19日
国際空港評議会(ACI)が4月11日、2021年の「最も忙しい」空港トップ10を発表し、米国ジョージア州のハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港が2019年以来の1位となった(添付資料表参照)。
このランキングは、各空港での乗降客数の合計に基づき決定する(注)。アトランタ国際空港は、2021年に世界最多となる乗降客数約7,570万人だった。前年比76.4%増と大幅に回復したかたちだが、2019年比では31.5%減となり、年間の乗降客数が1億人に達していた新型コロナウイルス感染拡大以前の水準まで完全には回復していない。アトランタ国際空港の広報担当官は「パンデミック以前の数値に近づいてきており、2022年は9,800万人程の乗降客数を見込んでいる」との見解を示した。
アトランタ国際空港は、空港に離発着した航空機の数についても、2021年に世界最多となる約70万機を記録し、2020年に続いて2年連続で世界1位となっている。
2021年は米国各地で国内移動が急回復
2021年の空港別乗降客数ランキングでは、トップ10のうち8つを米国の空港が占めており、前年比でいずれも50%以上の増加になっている。米国内各地における経済再開や、行動規制の緩和が進んだ結果、国内移動の急速な回復につながったことがうかがえる。特にフロリダ州のオーランド国際空港は、トップ10にランク入りした8つの空港の中でも最大の上昇幅となる前年比86.7%増で、順位も2020年の27位から7位へと大幅に上昇し、同州への観光客数も大きく回復している(2022年2月22日記事参照)。
他方で、2020年に世界最多の乗降客数を記録した中国の広州白雲国際空港は前年比8%減の8位に、2020年に3位の成都双流国際空港は1.5%減の9位となった。2020年は中国が米国と比べてパンデミックからの回復が早かったが、2021年に入り中国国内であらためて行動規制が課されたことが落ち込みの要因とみられている。
(注)乗り継ぎ便の乗客は、乗り降り合わせて1人として数えられる。
(石田励示)
(米国)
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