米フロリダ州、2021年下半期の観光客数がコロナ以前を上回る
(米国)
アトランタ発
2022年02月22日
米国フロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)は2月15日、2021年第4四半期(10~12月)の観光客数が約3,090万人を記録し、第3四半期に続いて、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年第4四半期の観光客数(約3,080万人)を上回ったことを発表した(添付資料図1参照)。観光促進機関のビジット・フロリダによると、2021年の同州の観光客数は約1億2,200万人となり、前年比54.6%増加した。年間でみると2019年の観光客数(約1億3,100万人)を下回るが、それでも2019年比6.6%減と、新型コロナウイルス感染拡大以前の水準近くまで回復している。特に、国内観光客の伸びが著しく、2021年他州からの観光客数は約1億1,800万人と過去最多水準を記録した。一方で、海外からの観光客数は2019年比66.6%減と、引き続き「新型コロナ禍」の影響を受けている状況だ(添付資料図2参照)。
デサンティス知事は州民の自由意思を尊重と強調
デサンティス知事は今回の発表にあたり、「われわれは自由を最優先しており、結果として全米および世界中の人々がロックダウンから逃れるために、フロリダ州で休暇を過ごすことを選んでいる。他州では観光産業がようやく回復し始めたばかりだが、フロリダ州は今やパンデミック以前の水準を上回る観光客数を記録している。2022年はフロリダ州の観光産業にとってさらに素晴らしい1年になると確信している」と述べた。同知事は「新型コロナ禍」において、一貫して政府主導の活動規制やワクチン接種、マスク着用の義務化に反対してきた。2021年11月には、企業の従業員に対するワクチン接種の義務化や、学生に対するワクチン接種およびマスク着用の義務化を禁止する州法に署名した。オミクロン株の感染が広まった際も、州政府による規制は行わず、州民が自由意思により自身の行動を決定すべきという主張を継続していた。今回、州の観光客数が「新型コロナ禍」以前よりも伸びていることを背景に、自身の成果を強調したかたちだ。
フロリダ州では、オミクロン株による感染再拡大で、直近7日間の平均新規感染者数が1月上旬に6万人を超えピークに達したが、2月17日時点で6,000人程度にまで減少している。
(石田励示)
(米国)
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