2021年の実質GDP成長率は3.2%
(サウジアラビア)
リヤド発
2022年04月06日
サウジアラビア総合統計庁は3月16日、2021年の実質GDP成長率を3.2%と発表した。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で経済が低迷した2020年のマイナス4.1%からは大幅な回復となった。石油セクターが0.2%の成長だったのに対し、非石油セクターが6.1%と大きく伸び、全体の成長を支えた。
産業別に成長率をみると、石油精製部門が16.6%(実質GDPに占める構成比は4.2%)と最大の伸びを示し、石油精製を除く製造業が9.5%(同8.8%)、卸売り・小売り・レストラン・ホテル(同9.2%)が8.7%と続いた。石油・天然ガスはマイナス1.2%(同25.2%)と低迷した。
なお、冬場の欧州のエネルギー危機から、2021年10月ごろから資源価格の高騰が続き、その後のロシアによるウクライナ侵攻もあり、産油国サウジアラビアの経済にとっては追い風と考えられる。当地の民間投資コンサルティング会社ジャドワ・インベストメントは、2022年の経済成長率を7.7%と見込んでいる。
(柴田美穂)
(サウジアラビア)
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