新型コロナ感染状況が改善、入国条件をさらに緩和、陰性証明書の提示は不要

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2022年04月08日

アルゼンチン政府は4月7日、新型コロナウイルス感染者数が11週連続で減少し、ワクチン接収完了率(2回接種済み)が80%を超えたことを受けて、行政決議第370/2022号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布し、アルゼンチンに入国する条件を緩和した。同決議は即日施行で、PCR検査や抗原検査などによる陰性証明書の提出義務を撤廃した。

4月7日からの入国条件の詳細は以下のとおり。

〇非居住者外国人の場合

  • 出国48時間前にオンラインでの宣誓供述(DDJJ)
  • 新型コロナウイルス感染症対応の医療保険への加入

〇アルゼンチン人、アルゼンチン居住者の場合

  • 出国48時間前にオンラインでの宣誓供述(DDJJ)

〇陸路で入国し、滞在時間が24時間以内の場合、上記の条件を免除する。

〇ワクチン未接種または接種を完了していない入国者には、入国後24時間以内に新型コロナウイルス検査を受けることを推奨する。

なお、今後の感染状況などを踏まえ、入国条件や予防対策措置を見直すことができる。

2022年1月29日に政府が実施した入国条件の見直しでは、ワクチン未接種または完了していない全ての入国者には、7日間の隔離を義務付けていたが(2022年1月27日記事参照)、今回の決議ではそれを撤廃した。

4月6日時点の保健省の報告によると、アルゼンチンの1日当たりの新規感染者数は2,082人で、1月中旬のピーク時から大きく減少した。累計感染者数は904万7,408人、累計死者数は12万8,144人。7週連続で1日当たりの死者数が減少している。新型コロナワクチンの2回目接種完了者は3,704万9,437人で、全人口の約81%に達し、さらに1,948万5,910人(約43%)がブースター接種(3回目接種)を完了している。

感染状況の改善を受けて、4月1日付の保健省決議第705/2022号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに基づき、最低2メートルのソーシャルディスタンスの確保を義務付けるルールも撤廃した。引き続き、屋内、職場、教育機関、公共交通機関ではマスクの着用、換気の徹底、手洗いを推奨するとしている。症状がある場合は、出勤、登校、公共交通機関の利用、イベントや集会への参加などを控えるよう呼び掛けている。労働者が在宅勤務を認められるには、保健省決議第627/2020号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます第3条が定める高リスクグループ(慢性呼吸器疾患など)に該当する者でも、医師の診断書に沿って判断することを推奨している。

マスクの着用義務は地域によって大きく緩和されている。例えば、ブエノスアイレス州では4月7日から、職場や娯楽施設での着用は個々の判断として、強制はしない。

写真 ブエノスアイレス市中心部のオフィス街でも行き交う人が増加(ジェトロ撮影)

ブエノスアイレス市中心部のオフィス街でも行き交う人が増加(ジェトロ撮影)

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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