ドバイ電気水道局、新規株式公開でUAE最大規模の資金調達

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2022年04月14日

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ電気水道局(DEWA)は4月12日、新規株式公開(IPO)を実施し、223億ディルハム(約60億ドル、1ディルハム=約0.27ドル)を調達した〔4月12日付UAE国営エミレーツ通信社(WAM)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。UAEでは過去最大、中東地域ではサウジアラビア国営石油会社のサウジアラムコの294億ドルに次ぐ規模の資金調達とされる。

DEWAはドバイ首長国の電気と水道を管理する国営企業。IPOはドバイ金融市場(DFM)で行われ、発行済み株式の18%を売り出した。始値2.48ディルハムで公開した初日は、2.87ディルハムの終値となり、15.7%の上昇で終えた。

ドバイ政府は2021年11月、国営企業10社をIPOする方針を打ち出しており、市場の資金流動性の活性化や外国投資の呼び込みを狙っている。今回のDEWAのIPOはその先陣を切ったかたちだ。

DEWAのほかには、ドバイ道路交通局(RTA)の1部門として通行料徴収システムを運営する「SALIK」、フリーゾーンを運営する「TECOM」、各地区の住宅・学校などに冷房システムを提供する「Empower」の3社がIPOを実施すると発表されているが、残る6社については未発表となっている。

(山村千晴)

(アラブ首長国連邦)

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