男性の育児休暇、配偶者の出産時に一度だけ

(エチオピア)

アディスアベバ発

2022年04月28日

エチオピアで2019年に改定された労働法(Proclamation No.1156/2019)は、男性に連続3日間の育児休暇を認めている(2019年8月14日同年同月15日記事参照)。この育児休暇は、配偶者の出産時に認められるもので、取得は1回の出産につき一度きりだ。

この休暇は、「男性の育児休暇(Paternity Leave)」と表現され、労働法の2章81条2項に規定されるもの。労働者側に連続3日間の有給休暇の権利を認めるものだが、いつ・何度までかは条文で明示されていなかった。

ジェトロが当地の弁護士事務所に確認したところ、アムハラ語には、別途、条文解説書があり、出産時の身の回りの支援を目的としたもの、との説明が明示的にされているという。そのため、この休暇自体は、実際は、出産時の立ち会いと産前・産後の配偶者の身の回りの支援をするための休暇だ。休暇制度の運用上、使用者側は、男性従業員の配偶者が出産を迎えるに当たり、一度きり取得を認める必要があるものの、その子供が一定の年齢になるまで毎年認めるような類の休暇ではないことに注意が必要だ。

(関隆夫)

(エチオピア)

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