武漢市、労働節連休期間中の新型コロナ対策を強化

(中国)

武漢発

2022年04月28日

中国各地での新型コロナウイルス感染拡大を受け、湖北省武漢市でも防疫措置を強化している。同市疾病予防コントロールセンターは4月30日から始まる労働節連休期間中の感染拡大防止を目的に26日に「労働節の防疫コントロールに関する通知」を発表した。通知では、湖北省外から武漢市に来る場合、48時間以内のPCR検査陰性証明、もしくはPCR検査サンプル採取証明がなければ、ホテルや住宅に入ることができないほか、到着後12時間以内に社区やホテルなどに湖北省外から来たことを報告する必要がある。加えて、武漢市に到着後3日以内に2回PCR検査を受ける必要がある。また、武漢市在住者には不要不急の市外への移動、特に14日以内に感染者が確認された地区や、陸路の国境ゲートがある街への移動を控えるよう呼び掛けている。

人員のみならず、貨物に関する防疫措置も強化する。国際物流貨物や輸入冷蔵・冷凍食品、リスクの高い貨物に対し、PCR検査と消毒を厳格に行うとした。工場や物流園区、貨物ターミナルなどに対しては、省外からの来訪者に対する検査を厳格に行うよう促している。

社会生活の継続には、連日のPCR検査が必要に

湖北省では4月以降防疫対策を厳格化している。武漢市では4月11日から、地下鉄や市内の公共バスで48時間以内のPCR検査陰性証明書、もしくはPCR検査サンプル採取証明書の提示を義務付けたのを皮切りに(2022年4月13日記事参照)、レストランやオフィスビル、スーパーマーケットなどでも、48時間以内のPCR検査陰性証明書、もしくはPCR検査サンプル採取証明書の提示を求めるようになった。加えて、4月15日以降は、PCR検査陰性証明取得から48時間が経過すると、健康コードが灰色になる機能が実装され、PCR検査を毎日のように受けなければ社会生活が困難な状況となっている。

武漢市内各所にPCR検査所が設けられており、検査は原則無料で行われているが、検査所には長蛇の列ができるため、検査を受ける場合は時間にある程度余裕を持たせておく必要がある。

(楢橋広基)

(中国)

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